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令和版!名古屋めしのススメ vol.11|名古屋めしの千両役者“手羽先”
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日本のほぼ中心に位置する大都市、名古屋。
利便性と発達した交通網を活かして、名古屋市内はもちろん、日本のどこにでも行き来しやすく暮らしやすい街。
さまざまな文化と歴史が育んだ名古屋の最大の魅力はその特有な食文化である“名古屋めし”だと思います!
ですが、その名古屋めしの魅力を感じられていますか?あまりにも身近な存在で名古屋めしを味わう機会が減ってしまっているのではないでしょうか?
名古屋めしの魅力を存分に感じ、発信できるのは名古屋に暮らす私たちの特権!
この「令和版!名古屋めしのススメ」では伝統的、そして進化を遂げた名古屋めしの令和という“いま”の姿をレコメンドしていきます!
第11回目の今回は手羽先をススメていきます!
目次
「手羽先はのみもの」キャッチフレーズに飲める手羽先を提唱する酒場「手羽先 むつみ」
お店があるのは中区栄。
百貨店、名古屋随一の歓楽街である錦、名古屋のシンボルでもあるテレビ塔、そこに通ずる久屋大通パーク、今でも新たな商業施設の開発が進んでいる栄。名古屋の玄関である名駅も近く、名古屋最大の繁華街。全国各地の流行が入り、名古屋の流行を全国へと発信するのが栄という街ですよね。
栄の路地裏に佇む隠れ家酒場
栄は三越、松坂屋、パルコなどの百貨店が並ぶ大津通を中心として西側は住吉エリア、東側は女子大エリアとそれぞれ飲食店が密集するエリアがあり、路地裏や雑居ビルなど知られざるお店も多いです。
今回ご紹介するお店は住吉エリアの路地裏にあり、その存在に気付かずに通り過ぎてしまう人も多いかもしれません。目印になるのは全国的にも有名な書店である「丸善」さん。その脇にあるビルとビルの間に通る路地裏を進むと今回ご紹介していくお店にたどり着きます。
赤い暖簾と提灯が印象的な店構えの「手羽先むつみ」さん。この後にも触れますが、有名な手羽先のお店がいくつかある中でこの「むつみ」さんは2021年にオープンしたばかりのお店です。
味噌串カツと並んで名古屋めしの中でもお酒のお供として確かな地位を築いてきた手羽先。まずはそんな手羽先についておさらいしていきましょう!
手羽先についておさらい
この地域の居酒屋ではメニューにない方が珍しいと感じされる手羽先。略してしまいがちですが、その正式名称は「手羽先唐揚げ」です。
手羽先は鶏の羽の先の部位でゼラチン質であること、脂肪が多く肉の部分が少ないため、食用ではなく主に肥料として用いられることが多かったそうです。
この手羽先を素揚げし、甘辛ダレを絡めた上でスパイスをかけたピリ辛の手羽先はもはや定番ですねよね!お店によっては唐揚げではなく、手羽先を煮込んで提供するお店もありますが、この手羽先唐揚げの発祥のお店は皆さんご存じの「風来坊」さん。なんと発注ミスから生まれたそうです!
当時使用していた鶏肉が発注ミスから入手することができず、その代わりに仕入れた手羽先を当時の人気メニューと同様に調理したところ、手羽先肉とタレのバランスがマッチ、また手羽先のコンパクトなサイズもウケ、人気を博したそうです!
誕生のエピソードには驚きも感じられますが、今やお酒のおつまみの定番。それは専門店のテイクアウト、スーパーの惣菜コーナーにも並ぶこの地域のソウルフード、すなわち名古屋めしと言えるでしょう!
そんな手羽先の魅力を存分にご紹介していきたいと思います!
2021年オープンながら外観同様昭和を感じさせるようなレトロな佇まいの店内は、カウンター席中心の1階、2階にはカウンター席だけでなくテーブル席も用意されています。
今回私は2階席にお邪魔しました。レトロな雰囲気を残しつつも清潔感があるため、年齢、性別問わずに利用することができそうです!
名物乃手羽先は3種の味が味わえる!
ドリンクメニューには居酒屋の定番たちがラインナップ。これを呑んどけば間違いないが揃っており、個人的には焼酎、ウイスキーの割り材が豊富なの嬉しいです!
そしてお次はフードメニュー!一品料理はドリンクと同じ居酒屋の定番メニューばかり。メインが来る前にこれをつまんどけば間違いないがこちらも揃っています。今回が注文しませんでしたが、焼きものの鶏肉たちがめちゃめちゃ気になる…絶対に美味しいやつだと思う…。
そして今回の主役の手羽先は白、黒、赤の3種の味が揃っています!自家製ダレをまとった手羽先。手羽先を名物に据えた「むつみ」さん。店頭の看板、店員さんのTシャツなど随所に見受けることができる言葉、それは…。
「手羽先はのみもの」
まるで飲み物のようにどれだけでも食べれてしまう料理を「まるで飲み物!」「〇〇は飲み物!」なんて言うことがありますが…いや、さすがに手羽先は飲めないでしょ…。(笑)
素晴らしいキャッチフレーズですが、さすがに手羽先は飲めない、いや、絶対に手羽先は飲めません!ただ、そう表現させる手羽先の期待値にわくわくします!
乾杯!果たして手羽先は飲めるのか…?
まずはいつも通りビールからスタート。今日もビールが旨い…!ビールが美味しく感じるのは健康である証拠です。
そんなお酒好きの私は以前「一人呑みのススメ」という連載を担当していたことがありますので、宜しければこちらと併せてご覧ください。ちなみにこの後、私はビールが止まらなくなります。全部、手羽先のせいだ。
お通しは昆布、ガリ、おかかを使った和え物。決して映えるとは言えないですが、これぞお通しといった逸品。ガリがいいアクセントになっており、この渋くも箸休めにちょっとつまめるのが嬉しいです。
手羽先の前に箸休めメニューで長芋短冊をいただきます。長芋のシャキシャキ感、醤油に海苔の磯感、そこに卵黄のマイルドさが加わってさっぱり。居酒屋の定番メニューながら長芋のシャキシャキ感、さっぱりした味わいはお口をリセットしてくれます。
そしてこれから迎える手羽先も間違いなくリセットしてくれること間違いなしで、手羽先とセットで頼みたい逸品です。
ここで役者は出揃いました!「むつみ」さんの看板商品である手羽先3種の登場です!
左奥が白、その手前が黒、最後に赤という手羽先3種の揃い踏みです!今回はそれぞれ3本ずつお願いしました!
「手羽先はのみもの」をキャッチフレーズとして謳っているこちらのお店。その真価がいま、問われます…!
シンプルなものは白かもしれませんが、ここは名古屋。甘辛ダレにスパイスを感じるのが名古屋の手羽先の王道ということもあり、手羽先の黒、自家製甘ダレのものからいただきましょう!果たして手羽先は飲めるのか…?
「あ、これは飲めるわ」というのが率直な感想になります。先ほど「さすがに手羽先は飲めない、いや、絶対に手羽先は飲めません!」なんて言いましたが、ここで前言撤回させてください。
何ってまずは手羽先自体がめちゃめちゃジューシーなんです!かぶりついた瞬間、ジュワっと肉汁を感じさせます。そこに潤滑油のように絡むのは自家製の甘ダレ。名古屋人の私たちの味覚を知り尽くしたような甘辛く、もう1本、もう1本と食べたくなる手羽先。これは止まりません…!
お次にいただくのは手羽先の赤。赤という名の通りスパイスがかかっており、自家製の旨辛ダレもまとっています。
こちらはスパイスもあってかピリ辛の味わいですが、辛いのが苦手な方も食べられるような辛さだと思います。スパイスがほどよいアクセントとなり、こちらも1本、もう1本と思わず手が伸びてしまいます!
そしてこれに呼応するように進むビール…。同じ画になるので割愛していますが、お酒のおかわり待ったなしです…!ビールとの相性、最高…!
最後は手羽先の白。シンプルな塩こしょうの味付けは手羽先本来の味を引き立てます。タレがついていないぶん、感じるのは手羽先の食感。
外の皮目はカリッと、中はジュワっとしており、手羽先という部位のポテンシャルの高さが伺えます。この地域の酒場の定番である手羽先は冒頭でもお伝えしましたが、各店がタレやスパイスなどの味付けでその個性を競っていますが、3種類の手羽先が味比べできるのは嬉しいですね!
手羽先の食べ比べ、してみませんか?
お酒との相性は名古屋めしの中でも屈指である手羽先。唐揚げでありながら、パクパクと手が伸びてしまう甘辛い味付けは私たちが慣れ親しんだ味。全国的煮有名なお店だけでなく、この地域の酒場ではどこでも味わうことのできる逸品なので、手羽先の食べ比べをしてみるのもおススメです!その第一歩として3種の飲める手羽先がいただける「むつみ」さんはピッタリではないでしょうか?
身近だからこそ、その魅力を感じにくくなっている名古屋めし。令和の”いまこそ”改めて手羽先の魅力を体感してみませんか?
INFORMATION
店名:
手羽先むつみ
住所:
愛知県名古屋市中区栄3-8-125
電話番号:
052-684-5577
営業時間:
17:00〜0:00
定休日:
月曜日
一人当たりの予算:
1,000円〜3,000円
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。