オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 12|パリッ!「餃子」
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オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 12|パリッ!「餃子」
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チクタクと進む時計の針、朝目覚めればサンサンと差し込む太陽の光、キッチンでは朝食の香り。あ、今日のお昼はパラパラの炒飯が食べたいな。
私たちの生活はあらゆる音で構成されています。
そしてここ名古屋の街に日々奏でられるウマい音は1日の楽しみ生みます!その音を聞けば自然と脳裏に浮かぶ料理たち…。あぁ、早く食べたい!
本来私たちには表現することのできない、自然の音、ウマい音。それを伝える術…。
そう、それはオノマトペ。
「ジュージュー」「ずるずる」「ジュワッ」
今回オノマトペのチューニングを合わせるのはみんな大好き"町中華"。半音たりとも外さない中華の奏でる音の数々。
「今日はあの音を求めて」
オノマトペで巡る、名古屋の町中華をご紹介します!
今回取り上げるオノマトペは“パリッ”。
「餃子」が旨いお店をご紹介します!
目次
これぞ町中華!味、量、値段の三拍子揃った町中華「豊盛」
さて、今日はどんな音を味わおう?
ご紹介していくお店があるのは熱田区旗屋。地名だけ聞くとはにゃ?と感じますが、かの有名な熱田神宮のお膝元。全国各地から人々が参拝する熱田神宮は秘宝、三種の神器の1つである草薙神剣(くさなぎのつるぎ)を祀っている説明不要の名神です。
名古屋の都市部に近い場所に位置しながら、この一帯だけは凛とした空気に包まれています。2023年には最寄り駅の駅名が神宮西から熱田神宮西、伝馬町から熱田神宮伝馬町へと変更になるなど、名古屋の名所としての知名度は計り知れません。
また名鉄熱田駅は再開発が進められており、その景観に馴染むように木造平屋の商業施設の建設予定と再注目されているエリアの1つでもあります。
熱田神宮西駅4番出口から熱田球場方面へ歩いて5分ほど。今回ご紹介していく「豊盛」さんが見えてきます。見よ、この外観の圧倒的町中華感を!色褪せた色の看板、営業中の赤提灯、左からではなく右から読む中国料理の表記の仕方!「ぼくがかんがえたりそうのまちちゅうか」みたいなビジュアルしてません?
金山方面に向かう大通り沿いにあるんですが、こういった趣きのあるお店って馴染み過ぎてなかなか気付かないという現象が起きるんですよね。この町中華の雰囲気をお店に入りにくいと思わせる方も多いと思いますが、入ってしまえば勝ちなので、まずは1歩踏み出してみましょう。1歩を踏み出してもらうためにも、町中華の魅力をお伝えしていきます!
店内はテーブル席にカウンター、お座敷まであります。決して広いとはいえませんが、座席数はしっかり確保されています。壁面にはメニューがズラッと並んでいて、席にはクッションが敷いてあり、BGM代わりのテレビが流れています。取り巻く環境が町中華過ぎるぞ。料理って味以外にも美味しさが増す要素があってそれが盛りつけだったり、環境だったりするので、否が応でも期待値がドンドン上がっていきます。
豊富なメニューはどれもコスパ抜群◎
メニューを確認していきましょう。ドリンクは卓上に個別メニューがあるわけではなく、壁面に並ぶメニューの一角にドリンクメニューの記載があります。先ほどの店内の様子の1枚からご覧ください。ビールに中華の定番紹興酒、サワーの種類が豊富です。
フードは中華のあれこれがズラッと並ぶ中で、いつも食べてるあれも目に入ってくるのが創作家庭料理の名に恥じないところではないでしょうか。そしてドリンク、フードともに価格設定もお値打ち。本格的な味をお得に味わえるのが町中華の魅力!その味を、音を思う存分楽しませてもらおうじゃないか。
最高の雰囲気漂う町中華で乾杯!
さあ始めていきましょうか。まずはやっぱりビールだよねってことで、瓶ビールを注文。町中華といえば大瓶をひっかけながら1杯やるのが鉄板!
ここに来る前にせっかくだしと熱田神宮に参拝し、少し歩いたことからビールを迎え入れるのに最高のコンディションとなったいたこともあってグビグビと音を鳴らして飲むビールが最高に旨いです!
最初からガツンといきたいぞってことで注文したのがお店の名前が付いた唐揚げ。大小選べたので、小でお願いしました。一口大の大きさにソースがかかっています。
頬張ってみるとしっかりと味の染みた濃口の味付けで外はカリカリ、中はしっとりといった食感です。ソースはオーロラソースでしょうか、そこに若干の辛味も感じます。真実はいつも1つ!これはお酒が、ビールが進むぞ!
この唐揚げが届いた際に追加注文しており、厨房からはジュージューとやつが焼ける音がしてきました。調理の工程の中で音の変化はポイントの1つ、その様子と変化を楽しみながらその仕上がりを待ちわび、ついにやってきました!
パリッを味わう!何個でも食べられる軽い食感の餃子
こちらが今回紹介していくオノマトペを奏でる「餃子」です。見るからにパリッと香ばしく焼けていますよね!ジュワっと溢れる肉汁や餃子にアクセントを加えるトッピングなど個性を打ち出した餃子が多いですが、こちらの餃子よく見ると皮が端まで折り込まれていないんです。
サイズは至って普通の大きさですが、細長い形状になっています。
皮は薄目で最後まで包み切っていないことから、面が広くなってそのパリッとした食感を味わうことができるのです!そんな皮に包まれた餡は香味野菜の風味と甘味、肉の旨味とのバランスが取れたオーソドックスなもの。インパクトの強い餃子も増える中で、こういうシンプルな味だからこその良さってありますよね。こんなの間違いなくビールが進みます。
パリッとした食感にその形状、王道な味もあってパクパクと進むくらいの軽さがあり、これが6個で380円!さすが町中華だぜ!私は2人前注文しましたがペロリと完食。テレビを眺めながら晩酌して、この状況のエモさに浸ってしまいました。町中華っていいね。
もれなく瓶ビールを追加注文しておきました、これで幸せになれるね!
実は餃子と同じタイミングで注文していた麻婆豆腐が遅れてやってきました。餃子を食べている時にこの麻婆豆腐を仕上げる中華鍋がいい音鳴らしてたんですよね。
何かすごいボリュームのが来たぞこれ。深さもあるお皿に表面張力が働いていることを感じさせるくらいに並々と麻婆豆腐が鎮座しています!まさにコスパの塊、これは餃子と麻婆豆腐で1杯やればそりゃあ満たされるでしょ。
量だけじゃなく、山椒の風味や辛すぎないくらいのピリピリとした辛味がナイスなアクセント。豆腐は小さめにカットされていて、全体的な味付けもちょうどいい塩梅です。熱々の麻婆豆腐をフーフーとしながらかき込む、そこに冷えたビールを流し込めば完璧に決まります!お腹も心も満たされ大満足、次は何食べようかな。
豊盛の奏でる音の余韻が止まらない!
町中華としての佇まいはもちろんその味、量がしっかりとしており、それでいてお値打ち。メニューの数も豊富なので、気になるものをあれこれ頼んで楽しく宴するのも良し、全メニュー制覇を目論むのも良しなんじゃないでしょうか。
ランチタイムは非常にお得なセットもあるので、そちらも狙い目だと思います!
そして長らくお届けしてきた「オノマトペで巡る、名古屋の町中華」は今回最終回を迎えることとなりました。皆さん意識せずとも日時的に使っているオノマトペ、それが町に根付いた中華の旨い音とともにその魅力が伝わっていれば幸いです!
「パリッ」というオノマトペが魅力の餃子。その音を楽しみ、味わう、それはまさにイーティングミュージック!鳴り止まない町中華が奏でるそのリズムをこれからも味わっていきましょう!
INFORMATION
店名:
創作家庭料理 豊盛 (ホウセイ)
住所:
愛知県名古屋市熱田区旗屋2-8-1
電話番号:
052-682-0662
営業時間:
11:30 - 14:00
17:30 - 23:00
定休日:
不明
一人当たりの予算:
¥1,000〜¥3,000
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。