オノマトペでオノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 11|ふわふわ!「肉団子」

オノマトペでオノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 11|ふわふわ!「肉団子」

チクタクと進む時計の針、朝目覚めればサンサンと差し込む太陽の光、キッチンでは朝食の香り。あ、今日のお昼はパラパラの炒飯が食べたいな。
私たちの生活はあらゆる音で構成されています。

そしてここ名古屋の街に日々奏でられるウマい音は1日の楽しみ生みます!その音を聞けば自然と脳裏に浮かぶ料理たち…。あぁ、早く食べたい!
本来私たちには表現することのできない、自然の音、ウマい音。それを伝える術…。

そう、それはオノマトペ。

「ジュージュー」「ずるずる」「ジュワッ」
今回オノマトペのチューニングを合わせるのはみんな大好き"町中華"。半音たりとも外さない中華の奏でる音の数々。
「今日はあの音を求めて」
オノマトペで巡る、名古屋の町中華をご紹介します!

今回取り上げるオノマトペは“ふわふわ”。
「肉団子」が旨いお店をご紹介します!

規格外な大きさの肉団子が名物の町中華「味園」

さて、今日はどんな音を味わおう?

今回ご紹介していくお店があるのは中区鶴舞。この地域屈指の桜の名所でもある鶴舞公園があり、春になると花だ団子だ酒だと人たちが集い、街も人も一斉に桜色に染まります。

鶴舞公園はリニューアルが進んでおり、飲食店がオープン。地下鉄鶴舞線とJR中央線も通っていることから名古屋市内はもちろん郊外へのアクセスも良好です。名古屋のほぼ中心に位置し、新旧さまざまなお店が立ち並びながらも、大学や病院、図書館などの施設もあり、暮らしやすい街の1つだと思います。

お店へのアクセスは地下鉄鶴舞線の6番出口から上前津方面へ歩いて2、3分ほど。大通りから1本入った場所にあるので、曲がるタイミングを間違えないように要注意です。

いくつかお店が連なる一角に「味園」さんが見えてきます。町中華を巡ってきて分かったことの1つなんですが、看板、机などに赤などの濃色が必ずと言ってもいいほど入っています。赤枠の看板に趣きを感じさせるのれん、これも町中華の佇まいですよね。

店内はテーブルセーブル席と掘りごたつのお座席が中心。私は開店してすぐの時間に訪れたこともあり、店員さんがタレなどの調味料の支度をいそいそとされていました。そして厨房からは食材とトントンと切る音、オラわくわくすっぞ!町中華で気の赴くままずんずんとやるのを楽しみにしておりました。

 

本格的な料理、ドリンクともに種類豊富◎平日はお得なハッピーアワーも!

メニューをドリンクから確認していきます。中華の定番紹興酒がラインナップしているのもちろん、ドリンクはなかなか豊富。サワーに果実酒、焼酎はそれぞれ結構な選択肢があるし、ジンにラムまで揃っています。これは町中華を万全の体制で迎え撃つことができそうです。

平日は一部のドリンクがハッピーアワー価格でいただけるようで、これはハッピーハッピーハッピーです!

フードはサッと出る一品に肉に海鮮、麺類にご飯類とこちらも種類豊富。これだけあれば食べたい中華料理は必ずありそうだし、その上で一部のメニューは少な目での提供も可能。中華は何人かで取り分けることを想定されている点もあることから、少しずついろいろ食べたいおひとり様にも嬉しいです!

注文の際に女将さんから今日のおすすめの提案もあり、どれを頼むかメニューとにらめっこの時間が始まりました。私は食に関しては優柔不断なのに冒険しないタイプ、定番の中からどれにするかの選択ですが、お酒が入ることでその思考が少しずつバグっていきます。(笑)

よし、始めていきましょうか。

 

中華王道の逸品にビールが止まらない

もちろん生ビールからスタート。ジョッキもしっかり冷えていて、飲む前から誰もがその美味しさを疑いません。しかもハッピーアワーの時間帯に訪れたので、何杯飲んでも340円!ハッピーアワーを考案したお店に人に感謝しながらゴクリと飲むビールは最高に旨いです!

ここで注文していた料理がやってきました。ニラもやし炒めですね。中華料理の炒め物の王道の1つといっても良い一品、小さいサイズの小盆でお願いしました。

パッと見ると少し濃い目なのかなとも思いましたが、ちょうど良い塩梅の味付けで程よくニンニクが効いていて、バランスの良さを感じます。ニラの風味、もやしも火が入りつつもそのシャキシャキとした食感が残っていて、これはガゴンガゴンと鍋を振りながら一気に仕上げる中華の技ですね!同じ画が続くので割愛しますが、ビールを再度注文しております。ビールが進むぞ!

ド定番の焼き餃子もやってきました。餃子に何をつけて食べるか問題ってたまに勃発しますよね。私は無難に餃子のタレとラー油という定番の組み合わせですが、酢こしょうやマヨネーズなんて人もいるとか。皆さんは餃子に何をつけて食べますでしょうか?

こちらの餃子、大きさは少し小ぶりのようにも感じますが、その分旨味が凝縮されていて肉汁をジュワっと感じることができます。その中に野菜の甘味と香味野菜の風味、皮の食感…ジュワっと溢れる肉汁や皮の食感などオリジナリティに特化した餃子が最近増えているいうにも感じますが、非常にバランスの良い餃子だと思います。

 

ふわふわを味わう!アッと驚くボリュームの肉団子

そして今回ご紹介するふわふわの音を奏でる肉団子のお出ましです!写真の左が甘酢あん、右が塩になります。ふわふわは天津飯あたりで使うと思っていたんですが、それでも惑うことなきふわふわです!

こちらの名物料理の1つでもある肉団子は塩、甘酢あんかけの2つの味があり、通常の6個、小は4個とサイズが選べ、それぞれの味を半分ずついただくことも可能。私は塩と甘酢あんかけのハーフ、サイズは小盆でお願いしました。

2つの特徴を持つこの肉団子、まず目を引くのはその大きさです!デカい!ゴルフボールより1、2回りほど大きいくらい、テニスボールにも近いサイズ感で肉団子というよりもはやハンバーグといってもいいかもしれません。

一口でパクパクと食べれるいつもの肉団子と違い、食べ応えも抜群です!

そして食べてみて驚くのが2つ目の特徴、その食感。外はカリッと、そして中はふわふわなんです!お肉なのにこんなふわふわ食感になる?ってくらいふわふわ!中には玉ねぎが入っていてその甘味とシャキシャキ感、2つの異なる食感の旋律を楽しむことができます。このお肉と玉ねぎのハーモニー!ゆずだ、栄光の架け橋かかっちゃう。

シンプルに塩をつけて味わうと肉と玉ねぎの甘味をより引きたて、あっさりといただくことができます。

それぞれの魅力はありますが、やはり肉団子といえば甘酢あん!この餡がまた旨いんですわ。中華ならではの出汁、そして甘酸っぱさ。最初に優しい甘味が広がって、それをスーッと追いかけていくような酸味、それがまるでフッと消えるような後味の良さがあります。肉団子で甘酢あんをすくうようにたっぷりつけて食べると幸せな気持ちになれます!これ一応油で揚がっているし、このボリュームなんですが、それを感じさせないふわふわ食感でペロリと食べられてしまいます!

 

味園の奏でる音の余韻が止まらない!

肉団子はそのボリュームから大味なのかなとも思いましたが、繊細で優しい味付け。そしてあのふわふわ食感!お店はアットホームな町中華そのものの雰囲気ですが、その味はどれも本格的!ボリュームもあり、お値段以上の満足度なので、ぜひその音を味わいに行ってみてください!

「ふわふわ」というオノマトペが魅力の肉団子。その音を楽しみ、味わう、それはまさにイーティングミュージック!次回までチューニングはそのままで!町中華が奏でるそのリズムを味わいませんか?

INFORMATION

店名:

味園 本店

住所:

愛知県名古屋市中区千代田3-4-17 ルネ鶴舞 1F

営業時間:

17:00 - 00:30

定休日:

水曜日

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。