ナゴレコLABO|07:豊田市の老舗五平餅屋さんのオリジナルグッズを作る

ナゴレコLABO|07:豊田市の老舗五平餅屋さんのオリジナルグッズを作る

突然ですがみなさん、「あいちトリエンナーレ」はご存知ですか?

3年に一度、名古屋をはじめ愛知県内の様々な土地で作品の展示が行われる現代美術の芸術祭です。

2019年夏のトリエンナーレ開催に先駆け、地域展開事業として現在豊田市では「Windshield Time-わたしのフロントガラスから 現代美術 in 豊田」という作品展が行われています。

その中の一つの会場である「とよた大衆芸術センター(TPAC)」で、残念ながら2017年に閉店してしまった地元民に愛される伝説的な”あるお店”が期間限定復活しているのです。

豊田市の老舗五平餅屋さんのオリジナルグッズを作る

 それがこちら!

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五平餅がとってもおいしい上坂(こうさか)商店さんです!

今回のナゴレコLABOは、なごやめしの枠を飛び出し、豊田市にある五平餅屋さんの上坂商店さんをクローズアップ!

実際にあるお店をものづくりで盛り上げる、これまでの連載とは一味違ったナゴレコLABOをお楽しみください!

 

◎はじめに

どうして突然豊田の五平餅屋さん!?と思われる方がいるかもしれませんが、今回のきっかけは先にもお伝えしたあいちトリエンナーレの地域展開事業です。

今回私はこちらで展示とグッズ販売をさせていただいており、会場に向かう度に上坂商店さんの五平餅を食べるのが日課になっていました。(笑)

特徴的な五角形の見た目と、何回食べても飽きないその味に気づいたらファンになってしまい、何かを作って形にしたい!と思ったのです。

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というわけで、制作スタート!

 

STEP1.五平餅を食べてイメージを膨らませる

噂の五平餅はこちら!

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おいしそう〜!!

上坂さんの五平餅を初めて見たときは、私の想像する五平餅とは見た目がかなり違っていたのでびっくりしました。

特徴的な五角形の形とほどよくついた焦げ目。

粒感のあるお餅の部分にタレが絡んで美味しい◎

お店にはお子さんも年配の方もおり、幅広い年齢層の方が五平餅を味わっていました。

小さいお子さんが口の周りにタレをべったりつけながら、一生懸命にかじりつく様子が微笑ましい!

そんな姿を見て、「口の周りにタレをつけたキャラクターを作ってみよう」と思いつきました。

 

STEP2.Illustratorでキャラクターデザイン

今回は、「五角形の五平餅」「口の周りべったり」というイメージもだいたい決まっていたので、

アイデアスケッチを飛ばしてそのままIllustratorでデザイン!

細かい配置などは微調整しつつ、こんな感じのキャラクターが完成しました。

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その名も「ごへいもちゃん」。

額にはお焦げを添えて、穏やかな微笑みを浮かべています。(笑)

ゆるきゃらチックな仕上がりになりましたが、この「ごへいもちゃん」をグッズに落とし込んで展開し、実際に販売してみます!

 

STEP3.作成するグッズの検討

キャラクターのグッズとしての展開ですが、せっかくなので普段から使えて宣伝になるようなものにしたいなと思いトートバッグを作成することに決定。

色々な作成方法がありますが、少数から気軽に作れる熱圧着のアイロンシートをカットして貼り付けることにします。

 

STEP4. カット用データの作成

以前ういろうピックを作成した時に使用したカッティングプロッターの出番です!

Illustratorのデータに従いカッターの刃が移動するので、データを用意すれば簡単にシートや紙を複雑にカットできる優れものです。

トートバッグにプリントするごへいもちゃんのサイズを決め、実寸でデータを作成します。

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アイロンシートはカットする側とは反対の面からアイロンをかけるので、絵柄を反転することをお忘れなく!

ごへいもちゃんは左右対称なので反転せずにこのままカットします!

 

STEP5.プロッターでシートをカット

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データの準備ができたら、お好みのアイロンシートを用意しプロッターにセット。

今回はそれぞれ表情の違う4種類のシートで作成してみます!

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カットする際、台紙は切らずに接着するシートのみがカットされている状態にすることがポイントです。

台紙ごとカットしてしまうと細かいパーツが行方不明になったり、位置関係がずれてしまったりするためです。

ベストな状態でカットするため、刃を出す量/カット圧/スピードを調整し、テストカットを繰り返します。

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素材の厚みによって切れ方は全然変わってくるので、テストカットは必須です!

問題なければ、絵柄をカットします。

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カッターなどを使うと取りやすいです。

 

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接着したい部分だけ残すとこんな感じです!

 

STEP6.トートバッグにシートを接着

準備ができたら、アイロンを用意しトートバッグに貼っていきます!

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位置を決め、クッキングシートを上から被せアイロンをかけます。

シートの種類によって推奨の温度などもあるので表示にに合わせて作業すると安心です。

また、アイロンをかけるときはシワを伸ばすように移動させるのでは無く上から体重をかけてぎゅ、ぎゅ、と押し付けるのがポイント!

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冷めたら台紙を剥がし、完成!とっても簡単!

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STEP7.色々なシートを試してみる

最初に作成したのはよくありそうな黒のシートのものでしたが、その他のシートは個性いっぱいなのでご紹介させていただきます!

◎レインボーホログラム

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ド派手なレインボーカラーがキラキラしたホログラムに!

とっても目立つ仕上がりになりました。

 

◎メタリックグリーン

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ぎっしりとしたラメが目立つグリーンのメタリック風なシートです。

実際にバッグに貼ってみると少し厚みがあってとても可愛い!

 

◎発泡ドット

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個人的にお気に入りの発泡ドットシート。

なんと熱でツブツブが浮き上がってくるのです!

膨らむ前はこんな感じ!↓

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お米感がたっぷりの触って楽しい仕上がりのシートです。

 

STEP8.販売用のタグを作る

作ったものを「それっぽく見せる」ために、タグやパッケージを工夫するのも一つのテクニック。実は私はこの工程が結構好きだったりします!(笑)

今回は、厚紙を印刷してタグを作ることにしました。

タグをIllustratorでデザインし、丸く配置して厚紙にプリントします。

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プリントできたら絵柄を丸くカットし、穴をパンチで開けます。

パンチは一つ穴タイプがオススメ!

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これだけでもいいのですが、ハトメをつけると「それっぽさ」がアップしますよ!

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STEP9.完成

手持ちの紐でくくりつけたら完成!

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ごへいもちゃんのオリジナルグッズが出来上がりました。

上坂商店さんの五平餅を片手に、実際にトートバッグを使ってみます!

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まとめ

今回は、実際に存在するお店のメニューを参考にして非公式的にキャラクターを作ってみました。

シンプルな形のキャラクターなのでカッティングシートで加工するにはぴったりです!

トートバッグは簡単な工程で作成できますが、今回のようにタグをつけると一気に「商品感」が出るのでオススメです。印刷するデザインは同じでも、厚紙の種類や紐の種類を変えるとグッと印象が変わります。

トートバッグと一緒にステッカーも作成し、こちらもメニューに貼っていただいているのでお店にお越しの方はぜひチェックしてみてくださいね。

 

非公式的に始まった今回のものづくりですが、制作〜販売を行なっていく工程の中で上坂さんにも実際に見てもらい、気に入っていただくことができてとても嬉しかったです。

「なつかしいね〜」「この復活は大ニュースだよ!」「子どもに食べさせたくて」

などとお客様が話されている会話が聞こえてくると、本当に愛されていたお店だったのだなあとこちらまで心が温かくなりました。

期間限定復活なのが残念ですが、そんなお店と関われたことをとても光栄に思います。

2/11までなのでみなさん急いで豊田に行きましょう!!

 

Check in Counter Culture/チェックイン・カウンター・カルチャー

2019年1月19日(土)~2月11日(月・祝)
10:00-17:00(初日は〜21:00)
会場:とよた大衆芸術センター[TPAC](旧波満屋旅館)
会期中無休
入場無料(※一部有料企画あり)