レシピ|名古屋めしの王道・第1弾「ホンキのわらじ味噌カツ」
ナゴレコレシピライターのSwindです。
これまで様々な名古屋めしを取り上げてきましたが、家庭向けにアレンジしたり、新・なごやめし風にアレンジしたりと一ひねり二ひねり加えたものが中心でした。
しかし、やはり「名古屋めしレシピ」と題している以上、「ど真ん中の名古屋めし」を避けて通ることはできません。
ということで今回は「名古屋めしの王道」の第一弾、名古屋人が愛してやまない「味噌カツ」を取り上げます。
せっかくやるならとことんこだわって、あの名店の味に近づけたい!
そんな思いで試行錯誤し、作り上げたのが今回ご紹介する「ホンキのわらじ味噌カツ」です。
ボリューム満点の大きなトンカツに、たっぷりと味噌ダレをかければ、それはもう名店の味わい!
名古屋めしのルーツにきちんと沿った直球ど真ん中の「わらじ味噌カツ」、ぜひご堪能ください。
名古屋めしの王道・第1弾「ホンキのわらじ味噌カツ」
【材料】
《A》練り味噌(つくりやすい分量) | |
八丁味噌 | 100g程度 |
砂糖 | 100g程度 |
本みりん | 大さじ2程度 |
日本酒 | 大さじ3程度 |
《B》 豚の出汁(作りやすい分量) | |
豚肉(切り落とし) | 200g程度 |
豚肉(ミンチ) | 100g程度 |
水 | 500ml程度 |
酒 | 50ml程度 |
《C》味噌ダレ(2人前) | |
練り味噌(A) | 120g程度(出来上がり量の半分程度) |
豚の出汁(B) | 200~300ml程度 |
《D》わらじトンカツ(2人前) | |
豚ロース肉 | 1枚あたり150g~200gのものを2枚 |
塩 | 少々 |
こしょう | 少々 |
小麦粉 | 適量(まぶす程度) |
玉子 | 1~2個 |
パン粉 | 100g程度以上 |
揚げ油 | 適量 |
【作り方① ― 練り味噌】
1.鍋に《練り味噌》の材料を全部入れます。八丁味噌の渋みが苦手な方は、八丁味噌と合わせみそor白味噌を2:1~1:1程度の割合で配合したものでもOKです。
2.火にかける前に木べらやゴムベラなどで味噌をつぶすようにしながら材料をよく練り混ぜ合わせます。ダマが無くなるまで頑張ってください。
そして、ダマがなくなったら鍋を火にかけ、さらに練ります。火加減は最初は弱めの中火、フチがフツフツしてきたら弱めの火にします。
よく混ぜながら10~15分程度加熱し、アルコールを飛ばします。加熱すると味噌が柔らかくなります。
3.出来上がったものは器に入れて冷まします。この状態で熱湯消毒した密閉容器(瓶など)に入れれば数週間程度は日持ちします。味噌ダレのベースのほか、田楽味噌や野菜スティックのディップなどに使っても美味しく頂くことができます。また、甜麺醤の代わりとしても使えます。
【作り方② ― 豚の出汁】
1.練り味噌に合わせる豚の出汁をとります。鍋に豚の出汁の材料を全部入れ、強火にかけます。
2.しっかり沸騰させると中央にアクが寄ってきて固まりますので、取りやすくなります。この状態にしてから細かい網ですくってください。
3.アクがきれいに取れると澄んだスープができます。このまま蓋をして、弱火で20~30分程度煮込めば美味しい豚の出汁が取れます。
【作り方③ ― 味噌ダレ】
1.最初に作った練り味噌と、2番目に作った豚の出汁を合わせ、よく混ぜながら弱めの中火にかけます。焦げやすいので火加減には注意してください。
2.良くかき混ぜながら10分程度炊きます。最初は豚の出汁を少な目に入れ、様子を見ながら加減すると失敗が少ないです。少しトロミが残る程度になればOKです。
【作り方④ ― わらじトンカツづくり】
1.豚ロース肉は厚めのものを用意し、脂身が外側になるように半分に開きます。脂身の部分には包丁を入れて筋きりし、全体を包丁の背で叩いて軽く伸ばします。この時点で塩こしょうもなじませておきます。
2.小麦粉・卵・パン粉の順で衣をつけます。
3.170程度の温度の油で5分程度揚げます。油の量は多めの方が失敗が少なくなります。
4.揚がったらいたんバットに取り上げて油を切り、食べやすい大きさに切りわけます。真ん中から半分に切るとより「わらじトンカツ」っぽくなります。
5.皿に盛りつけて完成です。
この名古屋めし、ココがポイント!
味噌カツは屋台の「どて味噌」に串カツを突っ込んで食べたのが発祥と言われています。
「どて味噌」は、味噌ベースの汁の中で串に刺した豚ホルモンを炊きこんだ料理。つまりあの中には「豚の旨味」がぎっしりと詰まっているのです。
今でも、味噌カツで有名な某名店では味噌ダレを作るために「豚の出汁」を取って合わせており、市販されている味噌ダレのパッケージにもちゃんと「ポークエキス」の表示があったりします。
今回のレシピでも、それにならって「豚の出汁」で味噌ダレを仕上げました。
とはいえ、出汁を取るためだけに豚肉を使うのはもったいないですよね。
でもご安心ください。出汁をとった後の豚肉にもまだまだ旨味は残っていますので、色んな料理に使うことができます。
例えば、大根やニンジン、ゴボウ、しめじ、コンニャクなどと一緒に炊きこんで味噌で味付けすれば「とん汁」に早変わり!(トンカツ屋さんで豚汁を出すところが多いのは、もしかしたらこういう形で無駄なく利用をしているのかも?)
もちろん、具材を変えてカレーにしてもOK。豚肉も捨てずに美味しく頂きましょう!
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