レシピ|名古屋めしを洋風アレンジ!「簡単本格!味噌デミビーフグラタン」
ナゴレコレシピライターのSwindです。
今回は久しぶりに創作名古屋めし。
最近話題の「豆味噌」を使った「味噌デミビーフグラタン」をご紹介いたします。
名古屋めしと切っても切り離せない「豆味噌」。
大豆と塩だけで作られたちょっと渋めの赤い味噌ですが、全国的にはいまいち不人気だったりします。
こんなに美味しい味噌をなぜみんな苦手とするのか正直分かっていなかったのですが、他地方の方々からお話を聞いてその理由がようやく分かりました。
それは「甘味の少なさ」。
全国的に食べられている米味噌や麦味噌は、米や麦のでんぷんが糖化することで甘さが加わりますが、豆味噌では甘味がほとんどないため味噌単体で使ってしまうと渋く感じてしまいます。
他の味噌に比べて豆味噌が塩辛く感じるのも甘味が少ないのでそう感じるだけで、実際には味噌の中でも最も低塩分です。
名古屋でも豆味噌を使う時には砂糖やみりんなどで甘味を加え調味して使うことが一般的です。
そして、豆味噌は「味噌の味」を楽しむことよりも調味料の一つとして「料理の味を引き立たせる」ために使われるのが一般的。
豆味噌にはうまみ成分が濃厚なため、上手に料理に使えばコクをぐっと増すことができます。その意味ではむしろ「ペースト状の醤油」に近い存在、万能調味料なのです。
そんな豆味噌は実は中華料理や西洋料理にも応用可能。特に「トマト」や「チーズ」との相性が抜群で、イタリアン系の料理にはピタッとマッチします。
ということで、今回は豆味噌を使った洋風創作名古屋めし。じっくりコトコト煮込まなくても「一晩寝かせたあの旨さ」を再現した絶品のグラタン、ぜひお試しくださいませ。
名古屋めしを洋風アレンジ!「簡単本格! 味噌デミビーフグラタン」
【材料(2~3人前)】
《ビーフグラタンソース》 | |
牛肉(切り落とし) | 150~200g程度 |
玉ねぎ | 中1個程度 |
にんじん | 中半分~1本程度 |
しめじ | 半株程度 |
バター | 15~20g程度 |
◎トマトジュース(できれば無塩) | 200ml程度 |
◎赤ワイン | 150ml程度 |
◎水 | 150ml程度 |
◎コンソメの素 | 小さじ1~2程度 |
★豆味噌 | 50g程度 |
★砂糖 | 大さじ3~4程度 |
★トマトケチャップ | 大さじ4~5程度 |
★こいくちソース(またはウスターソース) | 小さじ1~2 |
★にんにくチューブ(なくても可) | 1cm程度 |
★塩こしょう | 少々(お好みで) |
《グラタン》 | |
ペンネ | 150g程度 |
とろけるチーズ | 80~100g程度 |
粉チーズ | 適量(お好みで) |
【作り方】
1.玉ねぎはざく切り、にんじんは薄目の乱切りに、しめじは石突の部分を切り離してほぐしておきます。
また、牛肉も食べやすい大きさに切っておいてください。
2.鍋の中でバターを溶かし、最初ににんじんと玉ねぎを炒めます。玉ねぎが透き通ってきたらしめじと牛肉も加え、良く混ぜながら炒めていきます。
3.牛肉の色がある程度変わったところで◎の材料を投入し、10分ほど中火で煮立たせます。赤ワインのアルコール分はここでしっかり飛ばしておきましょう。
4.続いて★の材料を全部鍋の中に投入します。豆味噌は溶けづらいので、ザルや味噌こしで濾しながら溶かすと良いでしょう。豆味噌とトマトケチャップが入ることで適度なとろみがつきます。このまま火を弱めて10~20分ぐらい煮込んでください。(このままでも美味しいビーフシチューとして頂くことができます)
5.別の鍋でペンネを規定時間茹で、水気を切ります。茹であがったペンネはグラタン皿の中に敷き詰めます。
6.ペンネの上から1~4で作ったビーフグラタンソースをかけ、さらにその上にとろけるチーズをたっぷりと載せます。この時粉チーズも一緒にふるうと、焦げ目がいっそう香ばしく仕上がります。
7.予熱したオーブントースターでチーズに焦げ目がつく程度まで焼き上げたら完成です。具材には全て火が通っていますので、短時間でさっと焼き上げることができます(220~250℃の設定であれば3~5分程度で焼き上がります)
この名古屋めし、ココがポイント!
実は1~4までの工程で出来上がるものはほぼ「ハッシュドビーフ」。なので、これを白ごはんにかければ「ハヤシライス」となります。小麦粉でルーを作らずに、赤味噌とトマトケチャップだけでとろみをつけますので失敗の心配もありません。
ちなみに豆味噌のことを「八丁味噌」と呼ぶときがありますが、これは厳密には不正確。
八丁味噌は本来「岡崎市の八帖町を源流とする伝統的製法で二年(二夏二冬)かけて作られた豆味噌」を指すもので、豆味噌の中でも「別格のブランド品」を表す言葉です。「パルメザンチーズ」に対する「パルミジャーノ・レッジャーノ」という位置づけに近いものですね。
八丁味噌はとても美味しい味噌なのですが、その分お値段も少々張るのが悩みどころ。名古屋の家庭でも日常的に使われることは少なく、普段は「豆味噌(赤だし)」を使うことが多いです。
とはいえ、八丁味噌もそれ以外の豆味噌もどれもとても美味しいものばかりですので、ぜひ皆さま料理に上手に活用してください!
(なお、名古屋めしレシピシリーズでは「八丁味噌」の表記は使わず「豆味噌(又は赤味噌・赤だし)」と表記しています)
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