オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 8|ぷるぷる♪「水餃子」

オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 8|ぷるぷる♪「水餃子」

チクタクと進む時計の針、朝目覚めればサンサンと差し込む太陽の光、キッチンでは朝食の香り。あ、今日のお昼はパラパラの炒飯が食べたいな。
私たちの生活はあらゆる音で構成されています。

そしてここ名古屋の街に日々奏でられるウマい音は1日の楽しみ生みます!その音を聞けば自然と脳裏に浮かぶ料理たち…。あぁ、早く食べたい!
本来私たちには表現することのできない、自然の音、ウマい音。それを伝える術…。

そう、それはオノマトペ。

「ジュージュー」「ずるずる」「ジュワッ」
今回オノマトペのチューニングを合わせるのはみんな大好き"町中華"。半音たりとも外さない中華の奏でる音の数々。
「今日はあの音を求めて」
オノマトペで巡る、名古屋の町中華をご紹介します!

今回取り上げるオノマトペは“ぷるぷる”。
「水餃子」が旨いお店をご紹介します!

緑区に隠れた本格中華が味わえる名店「中国料理つくし」

さて、今日はどんな音を味わおう?

お店があるのは緑区神沢。

地下鉄桜通線・神沢駅が最寄り駅で徳重方面の終点に近く、その周辺は住宅街といってよいでしょう。そのためスーパーや飲食店も充実している印象で、神沢駅の一駅先である終点の徳重駅には駅と直結したヒルズウォーク徳重、緑区役所の徳重支所があるなど利便性を兼ね備えた暮らしやすい街といえるのではないでしょうか。地下鉄が通っているとはいえ、東郷町やみよし市が近い名古屋の南東部ですが、名二環の鳴海インターもお店から近いので、車でのアクセスの可能です。

お店は徳重駅のちょうど中間あたりに位置しており、それぞれ5,6分というところでしょうか。電車の移動時間と駅からの距離も神沢駅からの方が若干近いかなと思います。

駅から大通りを真っすぐ進み、1本入ったところに見えるのが今回ご紹介していく「中国料理つくし」さんです。

外観は白黒の看板で落ち着いた雰囲気。正直なところ町中華って少しガチャガチャしたいい意味での敷居の低さも魅力的だとは思うんですが、それが万人受けするかというとそれはどうかなと疑わざるを得ません。そちらの魅力を伝えるのがこの連載の目的でもあるわけですが、こちらのお店は外観から見ても誰でも入れる雰囲気ですね!

お店の前には駐車スペースも完備されており、周辺にはコインパーキングも豊富なので、車でのアクセルも便利ですね!

店内の様子やメニューを紹介していく前に触れておきますが、こちらは名古屋の都心部から離れたお店でありますが、知る人ぞ知る町中華の隠れた名店!

平日はともかく週末は予約しての来店を強くおすすめします!その証拠として店頭の駐車場には名古屋ナンバー以外の車もチラホラ見受けられ、私が訪れたのは平日の遅めの時間帯でしたが、店内は結構な賑わいでした。町中華のフェスとでも言いましょうか、このお店の旨い音を多くの人が求めています!夜営業のみなので、気を付けてくださいね。

店内はテーブル席が5つ、小上がりのお座敷が3つ。木目を中心とした明るく、落ち着いた雰囲気です。

私はいまこうしてオノマトペで巡る、と題し、名古屋のおすすめの町中華を紹介しているのですが、それでも「つくし」さんという隠れた名店を教えたくない!という葛藤に苛まれています。やだ、教えたくない。(笑)どんどん話がずれてしまいますが、自分が紹介したお店をSNSで投稿していっぱい反応があるとやっぱり嬉しいんですよね。いいねという拍手がこの俺を蘇らせる!葛藤はありますが、3分の1の純情な感情は常に持ってご紹介していきます!

 

どれも本格的!おひとり様から団体まで利用できそうなラインナップ

過去一くらいで前置きが長くなりましたが、サビに向かうためのイントロとしては十分なので、ドリンクメニューから紹介していきます!

ビールに酎ハイ、そして中華には欠かせない紹興酒という要点を押さえたラインナップといえますね。別ページにはハイボールの表記もあり、この世代の吞助を担いたい私からすると中華にはビールにハイボール、酎ハイがあればお酒はなんとでもなります!

フードメニューも見ていきます。

お店のおすすめが一覧になっているのは分かりやすくてありがたいですよね、それを頼んでおけば間違いなし!定番の中華の逸品たちに肉に海鮮、麺類まで本格的なものが見受けられます。

品数も豊富で辛味においても本格的な味わいのため、対象の料理は唐辛子マークでその辛さが示してあります。もちろん辛さは調整可能なので、注文時に伝えましょう。そしてほぼ全ての料理でハーフサイズの注文が可能なのも嬉しいです!

 

本格中華が勢ぞろい!グビグビっと音を鳴らして備えましょう

とりあえずビール飲むぞってことで、瓶ビールから。

やっぱり町中華はスーパードライが多めな印象です。グラスもしっかり冷えててビールが旨い、最高!開幕の銅鑼が鳴り響きました!

最初にやってきたのは焼き餃子。しっかりとした大きさで8個入り、これはお値打ちですね。

1つ食べて分かる、なんぼでもイケるやつやん!皮はバリバリ、中の餡は野菜の甘味にお肉の旨味、王道の美味しい餃子といったところです!あと1つ触れておきたいのが、餃子を食べる時に卓上のタレとラー油を使ったんですが、ラー油が本物の辛さでびっくりしました。些細なとこですが、本格的な中華を感じさせますよね。

この「つくし」さん、餃子然りですが、何食べても本当に美味しい!旨い音の宝庫!どの音をオノマトペと一緒にお届けするか、悩みに悩んでもう飲んですべてを放棄しようとも思いましたが、今回は「ぷるぷる」を取り上げることとしました!

 

ぷるぷるを味わう!想像の遥か上を行く超本格派水餃子!

こちらが今回取り上げるオノマトペである「ぷるぷる」の水餃子です!え、餃子じゃなくて水餃子?と思った方もいるかもしれませんが、この水餃子、すごいんです。その名も四川水ぎょうざ。見た目のインパクトがなかなかのもので、まるで真っ赤な海に水餃子が浮かんでいるようです!

パッと見て辛そうですが、そこまで辛くない!なんだこれ、ヤバイ、半端ない、旨い!

と抽象的な言葉で済ませたいレベルです!辛そうな見た目とは裏腹で、旨味に重きを置いた辛さといった印象。ニンニクが上品に効いており、ゴマのような強い旨味のあるソースが尾を引きます。これにラー油が交わる複雑な味わいで、味の厚みを感じます。

それでなんのってこの複雑な味わいのソースたちにぷるぷるの水餃子が絡まるわけですよ!本当にぷるぷる!皮のぷるぷる食感はゼリーのようなギリギリ固形物といったライン。誰もが自分のさじ加減で持つ美味しいものランキングにランクインするような逸品です!

この水餃子ボリュームもあるんですが、それでも若干の物足りなさを感じさせるほど。余裕で2人前はいけそうですが、ソースが多めにかかってるので、ぷるぷるの水餃子ですくうように食べるのが最適解と見ました!

夏に聴くサザン、つくしで食べる水餃子くらい間違いないです!このぷるぷる食感は絶対に味わってほしい!

ビールよりも水餃子の余韻に酔ってしまいそうですが、次にやってきたのが牛スジと春雨の辛子煮込み。ここでいう辛子は唐辛子でハーフサイズでお願いしましたが、それでもなかなかのボリューム。1人で食べるなら十分過ぎる量があります。あとバックにうっすらと映っていますが、瓶ビールは2本目になっています。

牛スジは柔らかく、その旨味がスープに凝縮されていて春雨がそれ吸い込んでます!至ってシンプル、でも原点にして頂点みたいな味わい。そして唐辛子の辛味と旨味もじっくり抽出されており、個人的に結構辛い。ここには個人差があると思いますが、私個人としてはあー、辛い、水飲みたいってくらいに辛いですが、これを旨辛というんだと思います。

 

3つの音を奏でし、お世辞抜きで飲める天津飯!

最後に紹介するのは天津飯!

これもメインボーカルにおいていいレベルで、どのオノマトペを主におこうか本当に悩みました…。天津飯って中華でも非常に映えやすい料理ですよね。つやつやの餡に半熟トロトロの卵。食感はふわっふわ。3つのオノマトペが揃ったオノマトペ界のPerfumeなわけですよ。

ここの天津飯もめちゃくちゃレベル高し!だって見てこのビジュアル、レコード大賞くらい輝いてるよ。天津飯には好みが分かれる食材ながら見栄え抜群のグリーンピース、そしてスープにお漬物までついてくるのが嬉しいです!

「あ、これ、飲めるわ。」

冗談抜きの感想がこれ。私の世代でいう全盛期のモー娘。とかAKBくらいの爆発力と破壊力を持ち合わせてます!まず何って餡がめちゃくちゃ旨い!角が全くなく、丸味を帯びた優しい甘味、英国紳士かってくらいに優しい。なんだこれまじで。

それで卵ももうトロットロのふわふわ!完全体です!餡、卵、真っ白なご飯は三位一体!3人揃ってPerfume…じゃないわ、天津飯です!

割とお腹いっぱいでしたが、お茶漬けみたいな感覚でスルスルと入っていきました。まさに飲める天津飯!こちらもぜひ味わってほしいです!

 

つくしの奏でる音の余韻が止まらない!

住宅地に佇む隠れた名店から生まれたのは「ぷるぷる」という食感を最大限に楽しめる音。ぷるぷるは杏仁豆腐から聞こえる音かと思いましたが、水餃子からリズムに乗って楽しむことができました。辛いだけじゃない複雑な本格中華から奏でられる音を存分に浴びて、味わってほしいです!

「ぷるぷる」というオノマトペが魅力の水餃子。その音を楽しみ、味わう、それはまさにイーティングミュージック!次回までチューニングはそのままで!町中華が奏でるそのリズムを味わいませんか?

INFORMATION

店名:

つくし

住所:

愛知県名古屋市緑区黒沢台4-1112

電話番号:

052-876-2948

営業時間:

17:00~1:00

定休日:

月曜日(祝祭日は営業)

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。