オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 9|ガツン!「ニンニクチャーハン」

オノマトペで巡る、名古屋の町中華vol. 9|ガツン!「ニンニクチャーハン」

チクタクと進む時計の針、朝目覚めればサンサンと差し込む太陽の光、キッチンでは朝食の香り。あ、今日のお昼はパラパラの炒飯が食べたいな。
私たちの生活はあらゆる音で構成されています。

そしてここ名古屋の街に日々奏でられるウマい音は1日の楽しみ生みます!その音を聞けば自然と脳裏に浮かぶ料理たち…。あぁ、早く食べたい!
本来私たちには表現することのできない、自然の音、ウマい音。それを伝える術…。

そう、それはオノマトペ。

「ジュージュー」「ずるずる」「ジュワッ」
今回オノマトペのチューニングを合わせるのはみんな大好き"町中華"。半音たりとも外さない中華の奏でる音の数々。
「今日はあの音を求めて」
オノマトペで巡る、名古屋の町中華をご紹介します!

今回取り上げるオノマトペは“ガツン”。
「ニンニクチャーハン 」が旨いお店をご紹介します!

受け継がれる技術で名古屋の中華を支える名店「幸龍」

さて、今日はどんな音を味わおう?

店があるのは北区志賀本通。

名古屋北部に位置し、周辺には名古屋城や名古屋市の官庁など多くの施設も位置する街で、名古屋市営地下鉄名城線が通っています。志賀本通駅の隣駅である平安通駅には上飯田線、名鉄小牧線とも通じており、名古屋市街へのアクセスも良好。隣駅の平安通へは市街への窓口としてお店はもちろんちょっとしたショッピングモールもあり、黒川駅には北区役所などの行政施設が集まっているため、暮らしやすい街なんです。

志賀本通駅周辺にはそれほど飲食店は多くありませんが、その周辺には個性的なお店がいくつもあり、名古屋中心部へのアクセスも良いので、ちょっとした穴場となる地域ではないでしょうか。

志賀本通駅3番出口から北へ10分ほど。少しずつ今回の旨い音を奏でるお店が近づいてきました!

こちらが今回ご紹介していく「幸龍」さん。黄色と赤色の看板はほどよい年季を感じさせ、これぞ町中華という趣き。すごく良い味を出しています。ここからもう少し行けば名古屋空港も小牧市も近い名古屋の郊外ということもあり、駐車場も10台完備。車でのアクセスも可能です。

こちらは30年以上の歴史ある町中華で、その味は地元民はもちろんのこと、その味を求めて訪れるお客さんも多く見えます。そして名古屋名物として名高い台湾まぜそばの生みの親である「麺屋はなび」の総大将もこちらのお店で修行をされていました。あの有名なお店もなかなかお客さんが来ない時期があったり、下積みと呼ばれるような時期があったと思うと感慨深いものがありますし、食から広がる輪っていうものってありますよね。

赤いカウンターとテーブル、イスも赤という統一感のある店内で座席は15席ないくらいでしょうか。店内の奥ではBGM代わりと小さなテレビが流れていて、それにのるようにジュワっと揚げ物が揚がる音、中華鍋を振る音が歌うように響いています。

私は開店から少し経過した時間に訪れましたが、席は7割ほど埋まっており、その人気が伺えます。営業中ではあるんですが、カウンター席の隅で店員さんがラストスパートと餃子の仕込みをされていて、その光景が良く感じるのも町中華の魅力だなと思いました。

 

中華の定番を受け継がれる技術でこだわりを加えた逸品たち

メニューは中華の定番たちが漏れなくラインナップしており、中華の気分の時に訪れればほぼ食べたいものが見つかるのではないでしょうか。メニューからも見て取れるように個性的というよりいつも食べているものにお店のこだわりを詰め込んだものが多い印象です。

人気メニューは大きめの写真で分かりやすくピックアップされており、迷った時にはそれを頼んでおけば間違いなし。そうはいっておきながらどれも魅力的過ぎて迷うぞこれは…。

ドリンクはアルコール類、ソフトドリンクともに定番がしっかり抑えられています。私はいち酒飲みとしてビール、ハイボール、レモンサワー、焼酎とその割材さえあればなんとでもなると思っています。味が濃めになりがちな中華にはスッキリとしたドリンクがよく合いますよね!

平日は一部アルコール類がお得になるサービスデーがあり、火曜は生ビール、水曜は焼酎、木曜はハイボールが320円!いつもより安く飲めるだけで美味しいし、平日は混雑を避けることができるのでおすすめです!

見た瞬間まずはこれだなとなったのは、こちらのお得な「幸龍ちょい呑みセット」。ドリンク1杯とハーフ&ハーフながらこだわりの逸品から2品で1,100円はお得!

とりあえずこれに決まり!
ドリンクは生ビールで確定として、フードをどうするかが大事です。
こういうセットから商品を選ぶのってめちゃくちゃ難しくないですか?好きなアーティストの曲から2曲選べと言われてもパッと決められないのと同義なわけです。
頭の中でリハをした結果、私が最適解として選んだのが餃子と酢豚の2品。とりあえず間違いないだろう餃子と幸龍さんの人気メニューである酢豚という間違いないものを選びました。
さあ、開幕の銅鑼として鳴るようなビールを全力待機です!

 

人気メニューも味わえるちょい吞みセットが◎

てことでやってきました生ビール!グビグビと音を鳴らして飲むビールは最高に旨い!最初の一口がさまざまな終わりであり、同時で始まりでもあるのです。

飲みながらほどなくしてやってきたのが、酢豚。幸龍の人気メニューの1つがお得なセットメニューとして、ハーフサイズで気軽にいただくことができるのは嬉しいです!

酢豚というと色とりどりの野菜に豚肉、パイナップルを入れる入れない論争が起きますが、こちらは豚肉がドンと鎮座するもので、一部では台湾風の酢豚とも呼ばれます。

あ、ヘビロテ間違いなしだわ。頭の中ガンガン近づくその距離にMAXハイテンションだわ。

いつも食べている酢豚とは別物で、あっさり!過大評価なしでこれなら何個でも食べられそう。割と激しい音を鳴らすバンドがしっとりとしたバラードで観客の気持ちを持っていくような感覚。ビールと合わせながらしんみりしてきちゃいました。私はちょい飲みセットの1つとしていただきましたが、単品でもぜひ味わってほしいです!

もう1つセットとしてやってきたのが中華界のアイドグループならセンターを飾るだろう餃子。皮はパリッとした食感というよりもモチっとしっとり系。餡自体の味もしっかりついているので、タレをつけずとも食べれそうなくらいです。

立った1つ確かなことがあるとするとするのならば、ビールがめちゃくちゃ進む。画が変わらないので割愛しますが、生ビールのおかわりをいただいております。本当にめっちゃビール進むなどれも。

いつもはビールを飲み続けるのですが、今回は珍しくここでウーロンハイにシフト。中華の濃めの味付けと油を全て無に返してくれます。ここでのウーロンハイは次に頼んだあいつへの布石。

 

ガツンを味わう!旨味とコクが凝縮されたニンニクチャーハン!

そしてこちらが今回取り上げていくオノマトペの「ガツン」を奏でるニンニクチャーハンの入場です!

まずは提供された時点で香るニンニクのガツンとした香りがすごい!ニンニクの香りって本当に食慾をそそるんですよね…食べる前から体の中から何かがみなぎってきます。そしてレンゲにチャーハンを運んだ時にさらに香るニンニクの香り!サビに向かって盛り上がっていく曲かのようにニンニクの圧がすごい!

そしていざ頬張ると口の中と鼻にニンニクの香りがガツンと駆け抜けます!でもただニンニクのガツンというインパクトが強いだけじゃないんです。ニンニクの香りにチャーシューの旨味とコクが合わさります。そうすることでパンチが少し穏やかになり、最後に残るのは尾を引く長い旨味。味付けは濃い目でパラパラとしっとりの中間くらいで、米の一粒一粒に旨味が凝縮されています!

これぞ中華の職人技!これだけを味わうために訪れる価値のある逸品です。

 

幸龍の奏でる音の余韻が止まらない!

チャーハンにニンニクを加えたものという考えでいましたが、そのパンチが加わるだけで全体の味付けも少しずつ変わっていくことを察すると長年受け継がれてきた町中華の技術は改めてすごいなと感じました。ただニンニクのガツンとしたパンチを感じるだけではないこだわりの逸品をその音にのせてぜひ感じてほしいです!

「ガツン」というオノマトペが魅力のニンニクチャーハン。その音を楽しみ、味わう、それはまさにイーティングミュージック!次回までチューニングはそのままで!町中華が奏でるそのリズムを味わいませんか?

INFORMATION

店名:

幸龍

住所:

愛知県名古屋市北区大野町4-15-1

電話番号:

052-915-4191

営業時間:

[火~木・日]
18:00~24:00
[金・土]
18:00~25:00

定休日:

月曜日

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。