伏見|老舗味噌煮込みうどん専門店でいただく隠れメニュー的「鍋」コース!

伏見|老舗味噌煮込みうどん専門店でいただく隠れメニュー的「鍋」コース!

名古屋が誇る「味噌煮込みうどん」。
家康公も愛した八丁味噌を使用し、それに負けないコシのある太いうどん…。
美味しいですよねー!

ところで、あの味噌煮込み専門店に、隠れメニュー的「鍋」のコースがあるのをご存知でしょうか?
地元、愛知県民にもあまり知られていない鍋のコースは「予約制(2名から)」ということで、電話予約して伺ってきました。

名古屋が誇る老舗味噌煮込み専門店でいただくお得すぎる「味噌もつ鍋」のコース「山本屋本店 栄本町通店 」

今でこそ、全国区になった「味噌煮込みうどん」ですが、その昔は、
「しっかり煮えていないじゃないか!」
「半生(はんなま)を食わせるのか!」 
「味噌の出汁が濃過ぎる!」
などと、激高される観光客の方も多かったとか…。

そもそも、なぜ、あのようなコシの強いうどんなのでしょうか?
なぜ、八丁味噌を使用するのでしょうか?
歴史を紐解いてみましょう。

 

味噌煮込みうどんの歴史・由来

「味噌煮込みうどん」は、「きしめん」と並び愛知県の代表的な麺料理の1つ。八丁味噌仕立ての汁にコシの強いうどんを入れて煮こんでつくる。「味噌煮込みうどん」はもともと家庭料理だったが、明治時代には一宮市の飲食店で提供されていたとされる。その後、名古屋市を中心とした地域でよく食べられるようになったといわれる。愛知県を代表する調味料である八丁味噌は、徳川家康の居城であった岡崎城から八丁(約870メートル)離れたところにある岡崎市八帖町が発祥の豆味噌で、濃厚な味わいと色味が特徴である。ほぼ大豆を原料とし、長い期間、発酵と熟成をおこなう。また八丁味噌は、ほかの味噌と比べて栄養価が高く、三河の地において、その健康効果も踏まえた赤味噌文化が強く根づいていた。そのため、赤味噌を使った郷土料理が愛知県には多数存在し「味噌煮込みうどん」もその代表的な料理の一つであるといえる。うどんは「ほうとう」などと同じく、小麦粉と水だけでつくり、塩は使わない。塩を使わないことで、煮こんでも柔らかくなりにくく、しっかりコシが残るためである。
<農林水産省 HP より引用>

「八丁味噌は豆味噌で他の味噌より栄養価も高くこの地方の赤味噌文化の礎」
「塩を使わないから、しかっりとしたコシが残るうどん」
と農林水産省のお墨付きです。(笑)

さて、「味噌煮込みうどんの正義」を再認識したところで(笑)本日伺ったのは「山本屋本店 栄本町通店」さん。
名古屋市科学館の北、本町通沿いの大きな店舗です。

山本屋本店さんは、栄だけで3店舗もあります。
それだけのニーズがあるということですね。

テーブル席のみのウッディーな店内。木の温もりが良いですねー。

入口すぐのところにある人気メニューのレプリカ。
美味しそうです!

 

味噌煮込み 1,144円(税込)

こちらは、ノーマルな「味噌煮込みうどん」。1人ひとり専用土鍋(伊賀製)で出されます。
ふたを開ける瞬間は、何度体験してもワクワクしますね。

 

味噌煮込み一筋、110年以上守られる伝統の味

「めん」
厳選された小麦粉と真水のみで練り上げます。シコシコと張りのある独特な食感が生まれます。めんと具材を一緒に煮込むので、柔らかくなり過ぎない、コシが決め手。“すする”のではなく“しっかり噛んで味わう”のが山本屋流です。
「だし」
甘みに優れた「むろあじ節」と香りが濃厚な「宗田カツオ節」をブレンド。専門の職人が日々の焙煎状態を見極め、最高の状態に乾燥させ削りあげます。
「味噌」

味の決め手となる味噌は、山本屋専用に3年の時をかけ、地元特産の赤味噌(二種類)にザラメを加え艶が出るまで大釜でじっくり炊き上げます。門外不出の製法で唯一無二のコクと旨味、手間を惜しまず、丹念に作り上げています。
<山本屋本店さま HP より引用>

「ふたを取り皿に」と、幼少の頃、祖母に教わりました。ふたに湯気抜きの穴がないのは、熱々のうどんを取り分けるため…。
これが名古屋の流儀です。

老舗味噌煮込みうどん店の隠れメニュー的「鍋」コース

(鍋のコースを扱っていない店舗もありますので、店舗にお尋ね下さい)

「味噌もつ鍋」のコースは、3つ用意されています。

「お手軽コース」2,800円(税込)
「お勧めコース」3,400円(税込)
「まんぷくコース」4,400円(税込)

日本人は、3択の場面になると、真ん中を選ぶ人が多数だそうですよ。
生粋の日本人の僕たちは、迷わず真ん中「お勧めコース」。(笑)

内容は…。

・味噌もつ鍋・自家製漬物・3種盛(ポテトサラダ・青唐辛子の出汁巻・板わさ)・2種盛(里芋煮・久多見揚げ焼き)・名古屋コーチンネギマ・枝豆・味噌鍋玉子ごはん・〆のうどん・デザート

山本屋さんの人気メニュー目白押しで、何より「味噌もつ鍋」が付いているので、かなりお得なコースかと思います。

アルコール飲み放題 +1,600円(税込)もオプションで付けられます。

単品だとちょっとお高めな一品料理もコースに含まれています。

 

●三種盛

「ポテトサラダ」「青唐辛子の出汁巻」「板わさ」
人気メニューを少しずつ食べられるのは嬉しいですね。

 

二種盛

「里芋煮」「久田見の揚げ焼き」
「久田見の揚げ」は、岐阜県八百津町の予約困難な人気店「丸登豆腐店」の油揚げです!
まさか、山本屋さんで食べられるとは夢にも思いませんでした。
軽く火で炙った熱々の揚げに、美味しい土佐醤油を掛けていただきます。
(すみませーん、熱燗くださーい!)

 

名古屋コーチンネギマ

「名古屋コーチンネギマ」人気上位のメニュー。
ネギもコーチンも大きくて、1本でも食べ応え十分です。

こちらはコースにない牡蠣のメニュー(牡蠣も食べたかったんだもん…。)

 

牡蠣オイル 550円(税込)

油の中でじっくり焼かれた牡蠣。
生牡蠣が苦手な方も「美味しい」と仰っていました。的を射た美味しい一品料理たち…。
どれも美味しいですし、酒の肴としても十分な量です。

 

いよいよ鍋に火が入ります!

ベースの味噌出汁、具材が煮えてきた頃に大量のニラが投入されました!

「韓国一味」は見た目ほど辛くなく、甘味、旨味もあり、味噌とよく合います。
ニラの緑と一味の赤が食欲をそそりますね。

味噌の出汁がしっかり沁みた野菜がいっぱい、モツもいっぱい。(お酒もすすむ…。)

 

鍋の佳境で登場する名古屋が生んだスーパースター!

白い大皿にのって主役の登場です。粉にまみれた白く美しい生めんを見られるのも貴重です。

極太でコシのあるうどんは、職人さんの魂がこもっています。
しっかり噛んでいただきます。

モツ鍋のルーツ、九州・博多では、塩や醤油ベースのあご出汁の鍋が多いそうですが、味噌出汁とモツとの相性もバッチリです!

 

味噌玉子御飯

〆は、うどんだけでなく、雑炊もいただくことができます。

モツや野菜のエキスを吸った味噌出汁が御飯に沁み込み、そこへ半熟玉子がとろけ出し…。
これはもう…「美味い」の最上級ですね!

「蓋でうどんを食べたり、ねこまんまみたいにしたり、お行儀が悪い!」などという意見もありますが、そんなことを仰る常識人(?)も、これを食べたらホッペタが落ちること間違いなしです!

デザートは「黒みつ濃厚バニラアイス」「伊勢抹茶アイス」「ロイヤルミルクティー」から選べます。
一品料理からはじまり、メインの鍋、〆のうどん、雑炊、更にデザートまで…。
心も身体も大満足な内容でした。

 

山本屋本店 大門本店にも来てみた

太閤通り沿い、大門交差点すぐ西側のところに「本店の本店」といわれる「大門本店」があります。

店舗前の歩道に「行列」ができているのをよくお見かけします。

大門本店さんの器(伊賀製土鍋)は、重厚感のある「黒」ですよ。

 

スタミナもつ入り 2,189円(税込)

「スタミナもつ入り」は、どちらの店舗でも人気上位メニューだそうです。

 

ごはん(おかわり自由)330円(税込)

御飯は330円とお高めですが、熱々の御飯を何度でもおかわりできるので、むしろお得感があります。

山本屋さん独自の「香の物おかわりシステム」も嬉しいサービスですね。
各店舗、無添加で手づくりされているそうですよ。

 

郷土の味を後世にも残したい!

長年、愛知県に住んでいますが、「山本屋本店」さんの「鍋」は初体験でした。
伝統の味噌出汁に野菜や肉を入れ、エキスが出たところで生めん投入!
最高でした!

ご飯と味噌汁を毎日食べても飽きないように、山本屋さんの味噌煮込みもまた飽きのこない味です。
味噌職人さん、うどん職人さん、出汁職人さん、誇り高き職人さんたちの魂がこもった伝統の味!

その伝統は、これからも脈脈と受け継がれていくことでしょう。
郷土の味を後世にも残したいですね。

INFORMATION

店名:

山本屋本店 栄本町通店

住所:

愛知県名古屋市中区栄2-14-5 山本屋本店栄ビル 1F

電話番号:

052-201-4082

営業時間:

11:00~翌3:00(L.O.翌2:30)

定休日:

年中無休

一人当たりの予算:

¥1,000〜¥3,000

※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。