COVER CREATOR supported by ジーユー|青柳総本家 後藤稔貴

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COVER CREATOR supported by ジーユー

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ナゴレコ編集部
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  1. COVER CREATOR supported by ジーユー|青柳総本家 後藤稔貴
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    COVER CREATOR supported by ジーユー|青柳総本家 後藤稔貴

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ナゴレコ×ジーユーの連載企画。
名古屋にゆかりのあるクリエイターをゲストに迎え、季節を取り入れたジーユーファッションを楽しみながら、ワークスタイルやプライベートなど、地元メディア「ナゴレコ」ならではの視点からインタビューします。

第2回目のカバークリエイターは、「青柳総本家」の5代目長男、代表取締役副社長の後藤稔貴(ごとう としたか)さん。
ジーユーで秋のワークスタイルを楽しんでいただきながら、老舗和菓子店としての今後の展望、創業の地・名古屋への想いなど、たっぷりとお話していただきました。

COVER CREATOR vol.2 後藤稔貴 |supported by ジーユー

後藤稔貴(ごとう としたか)さん

今回のカバークリエイター

後藤稔貴(ごとう としたか)さん

名古屋の銘菓「青柳ういろう」「カエルまんじゅう」などで名を馳せる「青柳総本家」の5代目長男。2017年に入社し、現在は代表取締役副社長を務めている。
DJやサウナ、シーシャづくりなど趣味の幅も広く、過去には和菓子とDJを掛け合わせたイベントなどにも参加。趣味を活かしたブランドPRにも取り組んでいる。

名古屋の銘菓「青柳ういろう」「カエルまんじゅう」などで名を馳せる「青柳総本家」の5代目長男。2017年に入社し、現在は代表取締役副社長を務めている。
DJやサウナ、シーシャづくりなど趣味の幅も広く、過去には和菓子とDJを掛け合わせたイベントなどにも参加。趣味を活かしたブランドPRにも取り組んでいる。

今回も「ジーユー 名古屋ゲートタワー店」ご協力のもと、最旬アイテムをピックアップしました。

 

トレンドを意識した、ジーユー、秋のワークスタイル

今回のカバークリエイターは、後藤稔貴さん。

ナゴレコから、トレンドの“スポーツカジュアル”を意識した抜け感のあるコーディネートを提案しました。

創業明治12年の老舗和菓子店「青柳総本家」。

「青柳ういろう」や「カエルまんじゅう」「きしめんパイ」など、さまざまな銘菓を生み出し、名古屋土産の代表格として全国にその名を馳せています。

近年では「カエルまんじゅう」にクリームを挟み、マリトッツォ風に仕上げた「ケロトッツォ」などがSNSで話題に。

今回は、そんな「青柳総本家」の5代目長男、副社長として活躍されている後藤さんをインタビュー。

まずは、今回のスタイリングについて感想をうかがいました。

上は落ち着きのあるグレーのシャツと、薄手のグリーンジャケットで締まりのある印象に。

ジャージ素材のパンツやスニーカーと組み合わせることで、落ち着きすぎない、遊び心のあるスポーツカジュアルコーデを提案しました。

——今回のスタリング、率直な感想はいかがですか?

普段はなかなかこういった服装はしないので…。アイテムを確認したとき、ちゃんと着こなせるのかなって不安になったんですけど。(笑)

でも、動きやすいし、着心地もすごくいいですね。

——とてもお似合いです!後藤さんに似合うコーディネートを組んできたので、いい感じに着こなしていただいてよかったです!

〈着用アイテム〉

ツイルジップアップブルゾンNT+E(グリーン)/ 2,990円(税込)

ヘビーウェイトビッグT 長袖(ナチュラル)/ 1,490円(税込)

カットソーストレートトラックパンツ(ワイン)/ 1,990円(税込)

ジョグスニーカー+E(ブラック)/ 2,990円(税込)

ジオメトリックミニポーチ(ブラック)/ 1,990円(税込)

 

地元への感謝、還元していきたい

——青柳総本家さんの原点でもある大須や名古屋に対して、どういった想いがありますか?

弊社はもともと和菓子以外にもいろんな事業をしていたんですけど、今こうして“名古屋のういろう屋”として有名であることは間違いないかなと思っていて。

弊社のういろうが名古屋名物として親しまれているのは、やっぱり地元の方々にずっと買っていただいていたり、メディアや行政などそういった方々の力があってのことだと思うので。そういった意味では、地元・名古屋や大須という場所に対してはやっぱり感謝の気持ちが1番ですね。

なにより地域の方々に成長させていただいているという想いがあるので、なにかしらの形でお返しできたらと思っていますし、そういったところを意識しながら取り組んでいます。

 

お金では買えない、“歴史”という価値

——創業明治12年と老舗の青柳総本家さん。後藤さん自身、その跡取りとしてのプレッシャーなど感じられたことはありますか?

跡取りとしてのプレッシャーは、正直そこまで感じていないです。もちろん、人の上に立つということや会社を経営していく責任感はありますけど、そのプレッシャーに押し潰されそうになったことは、今のところはないですね。

むしろ、プレッシャーがあって辛いというよりかは「なんとかしないといけない」という気持ちの方が強いかもしれません。ただ実直に、目の前のことや先のことを見据えてやっていくということしか考えていないので…。歴史が長いからどうこうっていうのは、特段意識はしていないです。

それこそ、“老舗”ということでいえば、プレッシャーよりも感謝の方が大きいです。

歴史が長いことっていうのはプラスに変えやすい要素だと思っていて…。なぜかというと、歴史ってお金で買えないんですよね。どれだけ事業がうまくいってても、どれだけお金を持っていても、どんなに優秀な経営者でも、歴史という“長い時間”だけは、絶対に手に入れられないんですよ。

そんな“お金で買えない長い歴史を弊社がもっている”こと自体への感謝がすごくあって。

お金で買えない歴史という価値をつくってくれたご先祖様や社員の方々、お客様やお取引様に、なにより感謝していますね。

 

老舗でありながら、ベンチャーマインドを持って挑戦していく

——最近では、ケロトッツォや人気ゲーム・キャラクターとのコラボ商品など、若者世代に向けた取り組みをされている印象があります。なぜ今、このタイミングでそういった取り組みをはじめられたのでしょうか?

僕は2017年に入社して一通り研修を受けたあと、2019年に前任者の仕事を引き継ぐ形で本社に戻ってきたんですけど。僕が戻ってきて、ちょうどすぐに新型コロナウイルスが流行りだしたんですよね。

当時、1番悪いときで売上がマイナス95%減。こういった状況は創業以来はじめてだったんじゃないかと思います。そのときに「しっかり考えてやっていかないといけない」という気持ちになりました。

もともと和菓子やういろうって、トレンドとしては下降傾向ではあるんです。一定しつつも世の中的には右肩下がりではあるというのが現状。

なので(新商品やコラボ商品の開発は)闇雲にやっているというよりかは、マーケティング的な思考で取り組んでいて。そもそも認知を上げなければ、購買されない。だから、若者世代へ向けてというよりかは「知らないひとにどういう風に知ってもらうか」というところを軸に取り組んできました。

そういった元々の危機感があったので、コロナ禍で改めて“やっぱり今のままじゃダメだ”という想いがみんなの中にも強く刻まれたんだと思います。

本当に厳しい時間を過ごすなかで「なにか変えていかなきゃいけない」というところから戦略的に考えて組み立てていけたからこそ、そういった取り組みができたのかなと思いますね。

お土産業界でいえば、やっぱりコロナでものすごい打撃を受けて。お土産は流動人口と比例している部分もあるので、コロナ禍で新幹線に乗らない、人が移動できないとなると、やっぱりお土産は売れないんですよね。

弊社の製品はお土産としての売上が高いので、そのなかでお客様が自分用に買うお菓子だったりとか、お土産じゃない用途のお菓子とか…そういったところにも力を入れていかなきゃいけないと前々から思っていたので。それでいうと「ケロトッツォ」なんかは、そこの枠にハマった救世主なのかなと思います。

——老舗ブランドとしての取り組みと次世代へ向けた新たな取り組み、このバランスが難しいと思うのですが、なにか意識されていることはありますか?

バランスというところだと…そうですね。老舗っていっていただけることはとてもありがたいんですけど、弊社は、実はこれまでにもいろんなことにチャレンジしてきたんですよ。洋菓子店、喫茶店にメキシコ料理店、フレンチなど…本当にいろんな事業をやってきました。

だから変に固く構える必要はなくて。老舗でありながらベンチャーマインドを持って新たにチャレンジをしていくというのが、弊社のスタイルなんです。

なので、「創業〇〇年だから」「青柳総本家だから」とかそういうバランスみたいなものは一切考えていないですね。むしろ逆。もともとチャレンジしてきたからこそ、今がある。なのでそこに対しての迷いは一切ないです。

それこそこれまでの歴史を振り返ってみて気づいたのは、弊社はお客様に空間を提供している会社だなと。僕は、趣味でDJをやっていたりもするので、そこは“お客様に喜んでいただく空間づくり”とも繋がっている気がします。

——今後もコラボ商品などの企画は考えられているのでしょうか?

そうですね。どこまで反響があるかはわからないですけど、3つくらいあるかな。今、進めているものもあります!

——そうなんですね!とても楽しみです!

 

ういろうは、お客様を笑顔にするための手段のひとつ

——青柳総本家として、また、後藤さん個人としてこれから目指していきたいビジョンや新しい挑戦などはありますか?

弊社は「青柳総本家に関わる方々を笑顔にしていく」という大枠の理念を持っていて。それを実現するための手段が、お菓子のなかのういろうやカエルまんじゅうなんですよね。

弊社は、ういろうを作る会社ではないんです。ういろうやカエルまんじゅうという商品を通して、お客様に笑顔になっていただけるようなことをしていく会社なんですよね。

なので、その上でチャレンジしていきたいと思うのは、お菓子の幅を広げてお客様の笑顔をより増やしていくこと

そうですね…例えばお米。ういろうってお米からできているので、お米にまつわるなにかに取り組んでみたいです。お米は日本のメインの産業でありながら消費が減っているので、お米の生産量を助けるという意味にもなるんじゃないかなと。

そういう風にいろんなものにチャレンジしてジャブを打っていきながら、当たったものを伸ばしていきたいですね。

理念に通じるところでいえば…僕たちが笑顔にしたいひとたちって日本人だけではないんですよね。なので、3年後には必ず海外でなにかをしているっていうのが僕の今の目標です。

会社の今後の成長にとって、僕が名古屋に居続けることは正解でないと思っていて。自分は広告塔でありながら外へ出てより新しいことに触れて、それを持って帰ってくる作業をしなきゃいけない。

今は会社の仕組みなどを再構築している最中ですが、ゆくゆく人が成長していってそういったものを任せられるような人が出てきたら、僕は海外に飛び回りたいなと思っています。

 

おわりに

青柳総本家といえば、象徴的なのがカエル。

店先の暖簾には、コーポレートマークでもある“柳に飛びつく蛙”が描かれています。

取材中、「あれって、柳に飛びつく蛙のように目標に向かって何度でも努力していく青柳のチャレンジ精神を表しているんですよ。」と教えてくれた後藤さん。

今回のインタビューを振り返ると、それはどんな屈強にも負けず、お客様の笑顔のために新たな挑戦に挑み続ける後藤さんの姿そのもののようでした。

老舗だからこそ、挑戦できること。名古屋の地で生まれた蛙が柳をつかみ、海を超えて世界まで。

青柳総本家のチャレンジは、まだまだ続きます!

 

〈credit〉
styling:Miri Matsuda
interview:Miri Matsuda
photo:Takuya Murakami
writer:Yuka Sugiyama
location:青柳総本家 大須本店,ジーユー名古屋ゲートタワー店