COVER CREATOR supported by ジーユー|覚王山 フルーツ大福 弁才天 大野淳平

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COVER CREATOR supported by ジーユー

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ナゴレコ編集部
ナゴレコ編集部
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    COVER CREATOR supported by ジーユー|覚王山 フルーツ大福 弁才天 大野淳平

ナゴレコ×ジーユーの連載企画がスタート!
名古屋にゆかりのあるクリエイターをゲストに迎え、季節を取り入れたジーユーファッションを楽しみながら、ワークスタイルやプライベートなど、地元メディア「ナゴレコ」ならではの視点からインタビューします。

記念すべき第1回目のカバークリエイターは、「覚王山 フルーツ大福 弁才天」の生みの親、大野淳平さん。
ジーユーで夏のワークスタイルを楽しんでいただきながら、弁才天としての今後の展望、地元・名古屋への想いなど、たっぷりとお話していただきました。

COVER CREATOR vol.1 大野淳平|supported by ジーユー

大野 淳平さん

今回のカバークリエイター

大野 淳平さん

覚王山に本店を構える、「覚王山 フルーツ大福 弁才天」の創業者。
餅切り糸で切るフルーツ大福はSNS上で瞬く間に話題となり、開店からわずか2年ほどで70店舗以上を展開する有名店に。
名古屋で人気の古着屋「SHEEP VINTAGE」の経営をも担う、マルチワーカー。
(Instagram:@jp.bigfield)

覚王山に本店を構える、「覚王山 フルーツ大福 弁才天」の創業者。
餅切り糸で切るフルーツ大福はSNS上で瞬く間に話題となり、開店からわずか2年ほどで70店舗以上を展開する有名店に。
名古屋で人気の古着屋「SHEEP VINTAGE」の経営をも担う、マルチワーカー。
(Instagram:@jp.bigfield)

カバークリエイターが選ぶ、ジーユー、夏のワークスタイル。

今回のカバークリエイターは、大野淳平さん。ジーユー名古屋ゲートタワー店で、夏のワークスタイルを選んでいただきました。

名古屋市千種区・覚王山に本店を構える、「覚王山 フルーツ大福 弁才天」

令和元年、コロナ禍の最中に誕生した、“フルーツ×大福”の新感覚スイーツです。

餅切り糸で切るフルーツ大福の断面美は、SNS上で瞬く間に話題となり、街の片隅で生まれた和菓子屋は、わずか2年ほどで70店舗以上を展開する有名店となりました。

「ジーユーで買い物するのは、実は、今回が初めてなんですよ。」

今でこそ“フルーツ大福屋の社長”として知られている大野淳平さんですが、実は、彼は名古屋で人気の古着屋「SHEEP VINTAGE(シープヴィンテージ)」の経営者でもあります。

「僕、アイディアは広げられるだけ広げてから、絞っていくタイプなんですよね(笑)。」

そう話しながら、両手いっぱいに洋服を抱え試着室に向かう姿からは、彼の並々ならぬファッションへのこだわりが垣間見えました。

大野さんが選んだのは、鮮やかなピンクが印象的なストレートパンツ、シンプルな白いTシャツにキレイめのジャケット。

一見、奇抜なスタイルにもみえますが、ジャケットと足元の紳士の革靴でフォーマルな仕上がりに。

「王道でいくべき部分と、邪道でいくべき部分。このバランス意識が大事。」

徹底して演出された“抜け感スタイル”は、伝統甘味のニュースタイルを確立させた「弁才天」のルーツにも通ずるものがありそうです。

〈着用アイテム〉

・ウォッシャブルドライリラックスジャケットSW(ライトグレー)/XLサイズ 3,990円(税込)

・カラースラックス(ピンク)/XLサイズ 1,690円(税込)

 

“覚王山”であったからこそ広げられた、「弁才天」。

——創業の地、覚王山や、名古屋に対して、どんな想いですか?

今、自分がカルチャーを発信する年齢、立場になって思うことは、“覚王山”という地名がなかったら、弁才天はここまで広げられていなかったということ。

だから、東京や大阪、福岡、どこへ進出しても「覚王山 フルーツ大福 弁才天」と言い続けてきたんですよね。覚王山であることが大事なんです。

その土地が持つ力って、やっぱりあると思うんですよ。これまでは自分たちが覚王山が持っている力をお借りしてブランドをつくっていったので、今度は僕たちが覚王山にとっていいことを、外へ発信していきたいです。

東京では、覚王山と聞いてもピンとこない人が多いと思いますけど、名古屋の地名として“初めて知ってもらう”という意味でも、重要なんです。

その土地のランドマークを自分が作れたら、恩返しになるかなって。

それに、“覚王山の弁才天”にめがけて来てもらうことで、この土地が盛り上がっていくかもしれないですしね。

だって、ここ(弁才天の本店)に来たら、点では終わらないと思うんですよ。

「弁才天」に来たら、「じゃあ、喉が渇いたから近くのカフェでお茶しよう」とか、「せっかくだからお寺も見ていこうか」とか。そういう風になっていくかもしれないですよね。

生まれ育ったルーツというか、そういう場所から始めさせていただいたので、これからも地元への想いは忘れず、地元に軸足を置きつつ、やっていきたいなと思っています。

 

仕事にも共通する、“抜け感”へのこだわり。

十数着の試着から選び抜いた、大野さんの夏のジーユーワークスタイル。

一体、どういったポイントで組まれたのでしょうか。

——今回のコーディネートには、どんなポイントがありますか?

レディースのピンクのパンツを男性が履くというのは、奇抜な話ですよね(笑)。でも、足元は正統派の革のローファーっていう。

そして、ちょうどいいさらっとしたジャケットを羽織って、少しカチッと。でもここで、中にカッターシャツ、ネクタイ…にすると、ちょっとゴテゴテしてくると思うんです。

だから、あえて中はインナーに使うくらいのTシャツにして、外してみました。

——なるほど、“抜け感”というやつですね!

そう、抜け感ですね。自分の中で、王道でいくべき部分と邪道で外すべき部分の割合を意識していて。

ピンクのパンツは象徴的ですけど、でも、ジャケットと革靴でちゃんと押さえているっていう意味ではビジネスライクに捉えられる気もしますね。ひとつフォーマルだったら、ひとつは外して…みたいな。

ここ(弁才天)の内装も、イタリアの照明とモルタルの壁で、少しかっこいい要素が2つあるなかで、木札を掛けたり、商品台には畳を使ってみたりして、全体のトーンをなるべく真ん中に持ってくるようにプラマイを均衡させているんですよ。

外すべきとこは外す、でも、押さえるべきとこは押さえて…みたいな。

 

予定調和じゃ、面白くない。

僕は、「予定調和」という言葉が、あまり好きではなくて(笑)。

予想できるものって、あんまり面白くないじゃないですか。

だから、弁才天に関しても、和菓子とモダンなデザイン性みたいなところの結び付きにくさであったり、“古着屋をやっているその辺のあんちゃんが、和菓子屋をやってみた。”みたいのが予想外で、面白かったんだと思うんですよね。

——弁才天の現在ついて、どんな風に考えていますか?

弁才天がやってきたことって、和菓子2.0というか。

旧態依然の業界に対して新しい風を吹き込んだというところなんだと思うんです。そして、それも素人の僕だからこそできた話で…。きっと、それがよかったと思うんですよね。

でも、その上で“食べるとちゃんとおいしい”という本質的な部分も外さない。

インスタグラムで映えるだけであれば、多分こんなに広がっていなかったし、映えようとしてやっても限界があると思うんですよ。

やっぱり、「食べておいしい」という食の本質があった上で、見せ方も工夫しているというところがポイントだと思います。

——大野さんのSNSなどを見ていると、何やら新たな取り組みもされているそうですが…。

そうなんです。実は今、器屋さんを試験的にやっているんです。弁才天の事務所の一角に、ちょこっと器を置いてみたりとか…。

地元の作家さんメインですが、新しい、面白いことをやろうとしている若手作家はたくさんいて。そういう人たちに対して、なにか応援できたらいいなと思って、置いてみたりしています。

僕は、古いものにロマンを感じるっていうか…歴史にロマンを感じるんです。

これは、弁才天に関してもそうで。自分自身に“〇〇の14代目”とか、そういう歴史があるわけではないからこそ、憧れているのかもしれないですね。

だから、古いものや、代々受け継がれているものに対していいなと思う一方で、自分はそうじゃないからこそ、王道の人たちとは違う切り口に変えていく。邪道かもしれないけど、そのなかで面白い組み合わせを考えていく。

そうやって、予定調和ではないことをすることで「案外、その組み合わせも楽しいね。」って、思ってもらえるようなことを提案していけたらいいなと思います。

 

メイド・イン・ジャパンを、新たな切り口で世界へ。

——最後に。弁才天のこれからついて、どんな風に考えていますか?

国内はある程度、広く展開してきて、届けたい人たちに届けることができたかなと思っているので。今度は世界中の、弁才天を知らないまだ見ぬ人たちに届けていきたいですね。

あとは、弁才天はもちろんですが、そもそも和菓子を知らない人たちに対して「和菓子っていうものがあるんですよ」ということを、日本人として世界に伝えていけるということは、とてもワクワクする挑戦になると思います。まずはそこを一番に取り組んでいきたいですね。

もちろん、外国に行っても、覚王山という地名は変わらず掲げていきたいです。

今、日本のブランドって“メイド・イン・ジャパン。これだけで安心。”みたいな、こういう世界観を築き上げられているじゃないですか。「トヨタ」さんとか「三菱」さんとか…日本のブランドは、世界中から信頼されていますよね。

でも、僕は、そういう先人の方々が醸成してくれた雰囲気を享受できるのは、僕たちがラスト世代だと思っているんです。

だから、日本ブランドが通用しているうちに僕たちが外へ出て「やっぱり、メイド・イン・ジャパン!」「日本って、いいブランド作るよね」って思ってもらいたいんです。

そういったなかで、日本で勝負をするなら、自分は食とか漫画とか観光とか、そういうカルチャーやコンテンツがいいと思っていて。

弁才天は、フルーツ大福のお店ですけど、“大福”って日本由来じゃないですか。なので、そういったもので勝負できるっていうのはちゃんと筋が通ってる気がするんです。

僕は旅をするように生きている人間なので、もしかしたら、将来的には活動の拠点が日本ではなくなるかもしれないですけど。

だからこそ、いろんな場所に行って、弁才天の社長として和菓子の良さを伝えにいきたいと思っています。逆も然り、行った先で面白いものを見つけて、その土地の良さを日本に伝えに来るっていうこともできますしね。

そうしたら、“ワンウェイツージョブ”で、1回の人生で、2回、3回って、生きていけるじゃないですか。僕は、これからもそういう風にありたいと思っています。

 

おわりに

地元への想いから、今後の展望まで、深く語ってくださった大野淳平さん。

穏やかな表情から紡がれた言葉の端々からは、ほとばしる情熱と地元への愛情がたっぷりと感じられました。

日本で生まれた伝統甘味を、新たな切り口で世界へ。

手のひらにのった小さな和菓子が、国境を超えて世界中から愛される日も、そう遠くない未来かもしれません。

大野さんの今後の活躍にも、目が離せませんね!

大野淳平さんのInstagramはこちら。

 

〈credit〉
styling:Junpei Ohono
interview:Miri Matsuda
photo:Takuya Murakami
writer:Yuka Sugiyama
location:覚王山フルーツ大福 弁才天 本店,ジーユー名古屋ゲートタワー店