BEHIND THE LIFE|マヤクカルビ「細川恵次郎」氏インタビュー

BEHIND THE LIFE|マヤクカルビ「細川恵次郎」氏インタビュー

「BEHIND THE LIFE」

現状があるのは、積み重ねてきた過去の日々の成果。

どのような過去を経て、現在があるのか。

街で活躍するさまざまな人たちのバックグラウンドにあるストーリーをのぞき、発信することで、チャレンジしようとしている人の背中を押すことを目的としたインタビュー企画です。

第6回は、10月1日に新店舗である「マヤクカルビ栄店」をオープンしたばかりの「マヤクカルビ」の代表、細川恵次郎さんにインタビューをさせていただきました。

独立を決意したきっかけ話や、今後のビジョンなど。あらゆる角度からお話を伺いました。

BEHIND THE LIFE|マヤクカルビ「細川恵次郎」氏インタビュー

株式会社Monkey Tree 代表取締役「細川恵次郎」氏

BEHIND THE LIFE

株式会社Monkey Tree 代表取締役「細川恵次郎」氏

高校卒業後、バーテンダーの道へ。その後、店長を経て独立を決意。27歳のときに入った「名古屋JC」がきっかけで自分の情けなさを痛感する。日本酒にハマったことをきっかけに「貝料理専門店 貝しぐれ本店」をオープン。

その後、多店舗拡大を目標に次々と店舗を開業していき、一業種のチェーン店化を図る。2021年10月には「マヤクカルビ栄店」を開業。

高校卒業後、バーテンダーの道へ。その後、店長を経て独立を決意。27歳のときに入った「名古屋JC」がきっかけで自分の情けなさを痛感する。日本酒にハマったことをきっかけに「貝料理専門店 貝しぐれ本店」をオープン。

その後、多店舗拡大を目標に次々と店舗を開業していき、一業種のチェーン店化を図る。2021年10月には「マヤクカルビ栄店」を開業。

たまたま目にした番組がきっかけでバーテンダーの道へ

——キャリアの始まりはバーテンダーとのことですが、どのような経緯で職に就くことになったのでしょうか。

きっかけは中学時代に見たテレビ番組です。その番組内で、芸能人がバーテンダーになってカクテルを作っているのをたまたま目にしました。シェイカーから水色や赤など、色が出てくるのが「めっちゃ綺麗だな…すっげぇかっこいいじゃん!」と思ったんです。

その後、職業体験でバーテンダーを探してみたのですがまったく出てこなくて。

 

——たしかに、職業体験にはないですね。

そうなんですよね。「バーテンダーって何なんだろう。」という疑問だけが残ったまま高校へ行き、なんとなく過ごしていました。

高校卒業時に周りが大学に進学していきますが、自分は大学に進む気になれず。とはいえ仕事をしないと!と焦りを感じ始めたときに“バーテンダー”の存在を思い出しまして。見つけた求人募集に応募し、就職しました。

 

独立後には苦労するも、●●にハマって新店舗をオープン!

——それが18歳のころですね。3年後には独立されたということで、きっかけのタイミングや想いを教えてください。

店長になってだんだんとお客さんを呼べるようになっていき、自分1人でも成り立つ自信が沸きました。

というのも「社長より売り上げをつくることができるようになったら独立しよう!」と、もともと決めていて。それが叶った時に独立を決意しました。

 

—— 売り上げをつくることってそんな簡単ではないですよね。

そうですね、結構いろいろやりました。お客さんが入らないときには、いろいろなホテルを回ってチラシを置いてもらうことでお客さんを取り込んだり、駅で昼からビラ配りをしたりもしました。

あとは、お客さんに何か誘われたら何でも行く、その後にお店に来てもらうといったこともしていました。とにかくたくさん顔を出していましたし、常に仕事をしていましたね。

 

—— なるほど。やはり売り上げをつくるにあたっての努力は必須ということですね。独立後には日本酒にハマったと伺いました。

18歳から洋酒しか扱ってこなかったんですよ。バーテンダーなので、基本はウィスキーやスピリッツがメインでした。

毎日洋酒を飲むから外食時には和食を食べたくなって。しょっちゅう和食屋さんに行っていました。お店の方から日本酒を教えてもらって一気にハマりましたね。

 

—— 日本酒と、次にオープンした「貝料理専門店 貝しぐれ本店」とは結びつきがあるのでしょうか。

日本酒にハマったときに日本酒でお店をやりたいと考えていて。とはいえ、当時僕はバーしかやったことがなかったので、この先もバーを何軒かつくっていこうと思っていました。

ある日、東京で何十店舗も店舗展開をしているバーに行ったら満席状態。そこのお客さんは20代の人が大半を占めていて、若い人も日本酒を飲むということを知ったんです。

名古屋にはまだ日本酒屋さんがなかったことから、自分で日本酒のお店をやりたい気持ちが高まりました。ただ、日本酒だけではちょっと弱いと思い、好きな貝と掛け合わせました。これまでのバー業態のような、人でお客さんを呼ぶ、ではなく商品でお客さんを呼びたかったですし。

 

—— それはなぜでしょうか?

バーテンダーあるあるなんですが。お客さんはお店ではなく人につくんですよね。「今日は社長いる?いないの。なら、また今度くるわ〜。」となることが多くて。それもあって、バー業態で人で呼ぶには限界があると感じていましたし、脱出したかったです。

 

ひと手間加えるこだわりを大事に

—— 「貝料理専門店 貝しぐれ本店」に限らず、お店を経営するにあたって大事にしている部分を教えてください。

貝しぐれであれば、ただ焼いて提供する、というだけでは嫌で。貝をそのまま提供、ではなく美味しい部分だけを提供する方針や、お客さんが自分たちで焼く、ということもやっていて“ライブ感”を大事にしていますね。

 

—— “ライブ感”でいうと「マヤクカルビ」にも共通する部分ですね!お店の方が目の前で焼いてくださるのは嬉しいことです。

そう言っていただけて嬉しいです。ありがとうございます。

 

当たり前とされる文化が作りたくて

——「マヤクカルビ」ではお通しでお肉を出されていますよね。それには驚きました。

お通しでは「カルメギサル」というメニュー(豚のハラミ)を出しています。焼肉店がお通しでお肉を出すことってけっこう勇気がいるんですよね。

うちはこの「カルメギサル」が推しメニューなのですが、知らない方はなかなか頼んでくれないと思うんです。牛タンや牛ハラミであれば一般的に認知されているのでオーダーされると思いますが。

まずはカルメギサルを食べてもらいたい!という思いがあってお通しとして出しています。そうじゃないと僕たちが広めたいカルメギサルは広まらないですから。

 

——そこまでしてカルメギサルを広めたいと思うのはなぜでしょう。想いを聞かせてください。

マヤクカルビを開店する前に、僕の相方でもある、韓国料理屋を経営する人からの誘いを受けてカルメギサルを食べる機会があって。初めて食べたときは感動しましたね。安い、なのにめちゃ美味しい!

豚のハラミ(カルメギサル)はすぐに色が悪くなることからスーパーなどにおけず流通が難しい、という事情もあって、比較的安く仕入れることができるんですよ。安く仕入れることができるので、お客さんにとっても安く美味しく食べられるのでメリットしかないです。仮に店舗展開をしたとしても問題ないと思いましたね。

 

関わる人の影響で考え方が大きく変わった

——2021年10月1日に新店舗(マヤクカルビ 栄店)がオープンしましたね!オープンおめでとうございます!今後も店舗展開をしていきたいとお考えでしょうか。

はい!そう思っています。

青年会議所(JC)に入ったことがきっかけで、いろいろと考え方が変わりましたね。社員の将来やビジョンをしっかりと考えるきっかけになって、店舗展開していくことこそが社員を守ることに繋がると思っています。

 

——ビジョンについても伺いたいです。細川さんのビジョンを詳しく教えてください。

韓国焼肉をやっているというと「サムギョプサルを出してるの?」と聞かれることが多いのですが、うちでは出してないんです。実は本場韓国の方々の間でポピュラーなのはモクサルやカルメギサルなんですが、日本でハイボールが飲まれているのが当たり前のように、当たり前に本場韓国の焼肉が日本で食べられている文化を作りたいと思っています。

そのためにはたくさんの人にカルメギサルを知ってもらう必要があって、いろいろな土地で店舗を展開していくことが必要不可欠ですよね。そうしてマヤクカルビが流行っていけば、うちをマネをするお店も増えて、さらに影響力が高まるじゃないですか!

 

——マネされるということ自体、プラスに捉えていらっしゃるんですね。

はい。最終的にたくさんの人がうちをマネて焼肉屋さんを作るようになったら「俺が最初につくったんだよ」と、言いたいです(笑)。

 

チャレンジした先にしか見えない景色を信じて

——最後に、チャレンジをするか悩んでいる人に向けてメッセージをお願いします。

やった先にしか見えない景色があるので、1歩踏み出してほしい!と言いたいところですが・・・。

それができないってことですもんね。

僕もそうですが、何をするにおいても、めちゃめちゃビビってやってるんですよ。「よし、これやったら絶対にいけるぞ!」とは思っていなくて。「もし失敗したらどうしよう。」とも思っています。

誰だってそうです。ビビりながらでもとにかく進んでください。

チャレンジすれば出会う人も、仕事のステージも変わっていきますよ。その結果、自分が「すごい!」と思っていた人が意外と、自分と近い存在になる、なんてこともありますから。