BEHIND THE LIFE|だから、今日がよかったと思える。「三好達也」氏インタビュー

BEHIND THE LIFE|だから、今日がよかったと思える。「三好達也」氏インタビュー

「BEHIND THE LIFE」

現状があるのは、積み重ねてきた過去の日々の成果。

どのような過去を経て、現在があるのか。

街で活躍するさまざまな人たちのバックグラウンドにあるストーリーをのぞき、発信することで、チャレンジしようとしている人の背中を押すことを目的としたインタビュー企画です。

第5回は、オープンから1年経つ今もなお人気が絶えない「だから、今日がよかったと思える。」の代表、三好達也さんにインタビューをさせていただきました。

脱サラを決意したきっかけ話や、長期的な目標など。あらゆる角度からお話を伺いました。

BEHIND THE LIFE|だから、今日がよかったと思える。「三好達也」氏インタビュー

合同会社ファント 代表取締役「三好達也」氏

BEHIND THE LIFE

合同会社ファント 代表取締役「三好達也」氏

高校卒業後、大手鉄道会社に就職。その後、新たな知見を求めて飲食関係のベンチャー企業へ転職。販売、営業、イベント企画、開発、経営管理など。さまざまな経験を経て、数十店舗のマネジメントに携わる。

自分らしい人生を全うするため脱サラ。2020年に独立し、「だから、今日がよかったと思える。」を開業。その傍ら、シンガーソングライターとしても活動。名古屋大型イベントやZEPP TOKYOにも出演。

高校卒業後、大手鉄道会社に就職。その後、新たな知見を求めて飲食関係のベンチャー企業へ転職。販売、営業、イベント企画、開発、経営管理など。さまざまな経験を経て、数十店舗のマネジメントに携わる。

自分らしい人生を全うするため脱サラ。2020年に独立し、「だから、今日がよかったと思える。」を開業。その傍ら、シンガーソングライターとしても活動。名古屋大型イベントやZEPP TOKYOにも出演。

チャレンジしたい気持ちから転職を視野に入れるように

——最初、大手鉄道会社に就職されたのは意外でした。飲食と鉄道は遠い存在のように思いますが…。

実はですね。ファーストフード店でのアルバイト経験があることから、飲食の道に進もうかと考えていたんですよ。けれども、周りからの勧めもあって大手鉄道会社に就職することを決め、駅員として働き始めました。

最初は知らないことだらけで楽しかったですが、大企業であるが故に、動きづらさやチャレンジしていくことの難しさを感じてしまいました。

 

——三好さん自身、当時チャレンジしたいことがあったのでしょうか。

性格上、好奇心の赴くままいろいろなことをやってみたくて。企画を考えて提案したことがありますが、話を全然聞いてもらえませんでした。

窮屈に感じるまま働くよりも、アイデアや好奇心を活かすことができる環境に移ったほうが自分にとっていいのでは?と、だんだん思い始めまして。

 

——それはいつごろですか。

25歳くらいですね。次はどこに行こうかと考えたとき、自然と飲食関係のベンチャー企業を探していました。

当時、勤めていた某有名ベーカリーのスイーツ系のパンがバズっていて…あ、そのときにはバズるという言葉はなかったですね。(笑)

ここならいろいろな経験ができそうだと思いました。ご縁があって勤めることが決まり、まずはパンの販売からスタート。

ほかには催事イベントの部署も任せてもらい、全国を飛び回っていたこともあります。会場を押さえるためのアポ取りや、イベント企画。スーパーやコンビニに卸すための営業活動もしていましたね。それから、店舗の物件探しをはじめとする店舗開発も。

 

——業務内容が多岐にわたっていますね!

そうなんです。最終的にはブランドの責任者になって経営を4年くらい経験しました。8年間のうち、おそらく1番長かったように思います。

いろいろな経験ができることを想定して就職しましたが、本当にそれがすべて叶っちゃったんですよ。(笑)まさにお店づくり全般ですね。なかでも企画づくりは好きです。

 

俯瞰することで見えてくる新たな世界

——企画って、誰もができることではないと思います。学生時代からアイデアマンでしたか。

正直、学生時代のことをあまり覚えていないんです。ただ、「人と違うことがやりたい!」という思いは昔からあって。僕は、すでにみんながやっていることではない“何か”を考える思考回路をもっているのかもしれないですね。

心がけていることは2つ。周りの意見を俯瞰することと、疑問をもつこと。人から言われただけでは実際本当かどうか分からないですよね。僕は自分自身の感覚を大切にしています。

自分がいいな!と思ったものが悪い評判だとしても、自分が気になったものであればやるという選択肢しかないです。案外やってみないとわからないものですよ。

 

——この場所をつくること1つとっても、達也さん自身のやりたいことですもんね。

そう!そうなんですが、この場所がつくりたくて前職を辞めたわけではないんです。

現状維持を嫌う僕は、だんだん自分の未来との不一致を感じ始めたのと、新しいことがやりたい気持ちとの両方が合致したんです。

次なるステージとして、また転職して新しいことをやるというのはピン!とこなくて。じゃあどうするかと考えたときに、自分で生きていく場所を作ろうと思ったんです。

 

——0からお店をつくるとなると恐怖心を抱く方が多いように感じます。そういったものはなかったですか。

ある程度の覚悟があったので、僕に恐怖心はなかったです。

前職の僕は、ただ生きているだけでした。生きるという時間の使い方の中に、仕事をする時間、勉強する時間などのカテゴリーがあるなかで、これだけを頑張る!頑張らない!とかは違うと思うんです。人生を生きるという時間すべて、そして命に責任を持って全力でやっていこうと、固く決意しました。

 

幸せについて考えると同時に、“生きる意味”も考えるように

——とはいえ、一歩踏み出すには勇気が必要かと。何かきっかけとなったエピソードはありますか。

そうですね。前職の役員の1人からの問いがきっかけとなりました。

ある日、その人から「お前にとって幸せはなんだ。」と聞かれ、すごい質問だなと思いました。ふっと浮かんだ答えとして、自分の周りにいる人たちが笑っている姿を見ているのが自分はすごく好きで、それが幸せだと思ったんです。

関わる人生にアプローチをして自分が関わることによって、その人たちの笑っている時間を1秒でも長くしたくて。そういう影響を与えるようになりたい!と思うようになりました。それこそが、僕にとっての生きる意味とまで思えて。

これから先も、仕事のオンオフ関係なく関わる人の人生にプラスの影響を与え続けていきます。

 

兄弟でお店をつくることで生じた、初めての◯◯

——素敵です。弟さんと一緒になってお店づくりをしたと伺いましたが、当時を振り返ってみていかがですか。

お金を貯めていない状態で仕事を辞めたので、何もかも自分らで作るしかなかったです。材料をかき集め、全部手作りでお金をかけずにやりました。

一緒にお店をつくっていく中で、職人としてのプライドをもつ弟と、これまでに建築をやったことがない自分との間に感覚のズレが生じることもあって。食い違いはありましたね。

 

——喧嘩もしましたか。

しましたよ。物心ついてからは兄弟間での喧嘩はなかったんですけどね。(笑)

お店づくりをしている途中でコロナ禍に差しかかり、弟が心配し始めました。思いっきり不安をぶつけられたときにはピリつきましたね。

 

日本に変化をもたらす場所にしたい

——そうだったんですね。今後お店としてどうありたいか、理想像はありますか。

一緒に働く同士メンバーやリピーターの皆さんがここに来ることによって、ガラッといい方向に飛躍していってもらいたいです。

あの人に出会ったから、今こういうことができているとか。一緒にやっていくメンバーの人生が豊なものになっていったりとか。ここを経由して先の未来が変わっていくといいなと思っています。

 

——誰かにとっての原点の場所になる、といったニュアンスですかね。となると、店名「だから、今日がよかったと思える。」に込められた思いと似ていますか。

そうですね。おっしゃる通りです。長期的な話ではありますが、僕は日本を強くしたいんですよ!日本は世界に比べて所得や生産性がすごく低いです。それは過去がそうさせているわけであって、これからの日本のことを思うと変わっていく必要性を感じます。

お金は信頼や価値を具現化したもの。それをどうつくり出すことができるかを考えながら色々トライしているところです。

『価値づくりと、信頼づくり=お金づくり』だと思っていて。

ただ儲けたい!稼ぎたい!ではなく、お金の本質を大事にしています。それを関わる人に伝えていくことによって、生活の質や生産性、所得が上がる人を増やしたいですね。そしたら自然と日本の力も強くなっていくのでは。

 

周りの意見に惑わされず、自分の感性を大事に

——長期的な目標までお持ちで、ずっとチャレンジし続ける三好さんに刺激を受けました。最後に、チャレンジをするか悩んでいる人に向けてメッセージをお願いします。

チャレンジをするか迷っている人は、周囲の情報によって頭で考えてしまっているかと…。

迷っている時点で興味はあるじゃないですか。つまり心はそっちに向いていますね。それは素敵なことだし、大切にしてほしいことです。

周りからの助言によって自分にブレーキをかけちゃうなんてもったいない!それにチャレンジすることで好きになるかもしれないし、得意なことになるかもしれません。

自分の心の目線、感性を大事に。一歩踏み出してみてください。そうすれば、話を聞いた先輩方の未来とは100%違う未来になりますから。