美しき国、日本。
豊かな自然が育む海、山の幸は四季折々に旬を迎え、本来よりもさらなる魅力を発揮します。
世界の美食の国にも負けず劣らずの料理とお酒、そしておもてなしの精神は日本の食の強みで、その魅力を高めるためにどのお店も試行錯誤を繰り返し、切磋琢磨しています。
今回はどこか懐かしい雰囲気の中で、自家製の麹を使って食材の魅力を最大限に引き出す工夫を凝らした粋な酒場をご紹介します!
目次
麹の力で心にも安らぎを!ふらっと立ち寄りたくなる古きと新しきを兼ね備えた酒場「金山オオタニ」
駅から徒歩5分と程よい距離感に小洒落た酒場
お店があるのは中区金山。リニア開通に際して名駅周辺の開発が注目されていますが、この金山エリアも再開発の時を待っています。地下鉄のみならずJR、名鉄も通っているのでさまざまな場所からアクセスが可能で、飲食店の競争も激しい街。名駅より飲食店の数自体は劣りますが、それと比べるとお値打ちで個性的なお店も多いため、市外の友人と飲む時には金山を選びがちです。ギリギリまで飲んで、友人たちと金山の駅を駆け足でそれぞれの終電に飛び乗ったことが何度あったことか。


そんな金山駅からJRの高架沿いを歩くこと5分ほどの場所にあるのが今回ご紹介していく「金山オオタニ」さんです。年季の入った外観に上書きしたような真新しい雰囲気はおしゃれというより小洒落たと表現したくなります。
近年この高架沿いにはさまざまなお店がオープンしており、駅チカとは言えませんが、そこから少し足を伸ばすからこそ自分だけの隠れ家といった使い方ができるのではないでしょうか。
古民家を改装した店内は立ち飲みとテーブル席の二刀流

長方形の店内は2つに分かれており、店内入ってすぐのスペースは立ち飲みエリアとなっています。厨房に面した立ち飲みカウンター、相当いい味を醸し出しているタンスをテーブル代わりに飲むことが可能。
そして、短い階段を登った先にはテーブル席も用意されているというハイブリッドスタイル。1人や少人数でフラッと立ち飲みしても良し、テーブル席で腰を据えてワイワイ料理とお酒を楽しんで良しとまさに二刀流の酒場となっているのです。
店内が若干混雑していたためその様子は少し分かりにくいかもしれませんが、こちらは古民家を改装されたそうで、スタイリッシュさの中に本来の趣を感じることができます。そして先ほど二刀流という言葉を使いましたが、店内の隅には今や世界的大スターの大谷翔平選手のフィギュアが鎮座し、店内を温かい目で見守ってくれています。
どて、串をメインに麹を使った創作的な料理がずらり!

ドリンクはビールに焼酎、クラフトジンにワインとまさに何でもござれ。誰でも飲みやすいサワー類も豊富で全てを吹き飛ばすテキーラまであなたの飲みたい1杯が揃っていると言っていいでしょう。
こちらはあくまでもレギュラーメニューで、さまざまなお酒が次々と入荷しているので、詳細はお店のSNSをチェックしてみてください。

お次に見ていくのはフードメニュー。こちらが力を入れているのはどて、串カツ、そして麹を使った料理。メニューの☆マークが付いているものには全て麹が使われているというこだわりようで、その料理は多岐に渡ります。
ドリンクから見てきて思ったことをあえて素直に砕けた口調で書くんですが、どて、串だけじゃなくてバリエーション豊富な一品料理に〆、甘味と本当に何でもあるなこの店。二刀流にしてオールラウンダー、まさにこの店こそが酒場界の大谷翔平ってこと…?!
厨房に面した立ち飲みカウンターでその実力を堪能させてもらおうじゃありませんか!
麹を使った多種多様なアテとお酒に酔いしれること間違いなし!
●瓶ビール 750円(税込)

とりあえずビールは今夜も楽しい時間にしようの合図。本日乾いた喉を潤してくれるのは最近飲食店で特に人気の赤星パイセンです。その人気に一石を投じるわけではありませんが、赤星の飲食店でしか味わうことのできない昔ながらの味という点に注目が行き過ぎている気がします。
他のビールとの違いは熱処理がされているビールであることで、赤星は生ビールではないんですね。熱処理を施すことによって、生ビールでは味わうことのできないしっかりとしたコクを感じることができるのが魅力で、お酒を愛する者としてそれを知った上で味わってほしい1杯。何より古民家を改装したこちらと赤星はどこか通ずるものがある気がします。今夜もビールが旨い!
●お通し 400円(税込)

お通しは自家製のチーズ豆腐。口当たりは滑らかですが、チーズのコクと旨味を全面に感じることができ、最初にどんなお酒を頼んでもマッチしそうなお通しです。お通しからこのお店が当たりであることを予感させてくれます。
●コブクロの中華麹 680円(税込)

麹を使った料理が名物ということで、そちらからサッと出てきそうなものから注文したのがこちら。コリコリとした歯ごたえと食感が魅力で、そこに麹の力が加わることでどんな味になるか注目だったんですが、その食感を引き立てる優しい旨味!独特の臭みは一切なく、飲みの序盤に食欲を促進する前菜としてピッタリ!店員さんから話を聞くと、麹そのものをお店で作られているということで、この時点で料理に対するこだわりと期待値がグンと上がりました。
●とんモツ 170円(税込)
●さといも 180円(税込)
●こんにゃく 150円(税込)
●厚揚げ 180円(税込)


麹とともにお店の名物であるどてから先にやって来たのはとんモツ、さといも、こんにゃくの3品。後から別で厚揚げもやって来ました。どてのビジュが良すぎて写真の上下を間違えて撮るという失態を犯しました…。だって、カウンター越しにはどてたちがグツグツと煮込まれた大鍋があってそれがめちゃくちゃ食欲をそそるんだもん。だってなんだか、だってだってなんだもん。
どこからどう見てもそれぞれに具に味噌ベースの出汁が染み込んでいるのがお分かりいただけると思います。友人とシェアしながらでしたが、とんモツはプリプリとした食感にたっぷりと出汁をまとっていますが、これが見た目より濃くないんですよ。出汁の旨味が先行し、そこに味噌がバトンを受けるような味わいで、見た目以上にパクパクいけます。こんにゃくはプルプル食感が楽しく、無限出汁モードへと突入させてくれます。
程よく煮込まれたさといもは特有のねっとり感を感じることができ、しっかりと出汁が染みています。厚揚げもまたしっかりと出汁という旨味を吸い込んでおり、思わず「ふわふわりふわふわる♪」と歌い出したくなるくらいふわふわ。
これはビールが進みますわ…!同じ画になるので割愛しますが、新たな瓶ビールが召喚されております。
●ザクっとポテサラ 720円(税込)

居酒屋の定番メニューであるポテサラを注文。なんとこちらにも麹が使われているそうで、この組み合わせは初めてだったので全く味の想像が付かないまま箸を伸ばしたんですが、これがびっくりするほど旨い!味のベースはマヨネーズなんですが、麹の力もあってかマイルドな仕上がりのところにザクザクとした食感が素晴らしいアクセント!そして上にかかったカレーソースがめちゃくちゃ旨いんですよ…!全てが見事に調和した逸品で、私がこれまで食べてきたポテサラの中でトップクラスでした!ちなみに殿堂入りはお母さんのポテサラです。
●麹唐揚げ(4個) 790円(税込)

ビールのお供にガッツリしたものをと注文したのは定番の唐揚げ。その名の通りこちらも麹を使った逸品ですが、私もいち唐揚げラバーとして塩麹を使った唐揚げは自宅で作ったりするんですよ。より柔らかく、ジューシーになって美味しいんだよなーと思いつつひと口頬張った瞬間、そのレベルの違いに目ん玉飛び出るかと思いました。
優しくも味はしっかりしていて、柔らかく、とんでもなくジューシーで旨味が溢れ出して止まらない!私が作った唐揚げの湧き水だとするなら、こちらの麹唐揚げは滝です。さすが麹にこだわったお店の唐揚げ、恐れ入りました。
●まだこ紅 680円(税込)

ここらでお酒を芋焼酎にチェンジ!最近万人受けするフルーティーな味わいも増え、ちょっとしたブームになってきていますが、私は元より芋焼酎が大好き。糖質とプリン体が入っていない体に優しいお酒なんですよね。こちらは絡みつくまだこを表現した濃厚さが魅力の1杯で、ロックで飲んでも30度という度数を感じさせないまろやかさを感じました。
●しっとり茹で鶏~よだれソース 900円(税込)

ここまで麹の優しさはありつつもガッツリとした味わいのものが続いてきたので、箸休め的な意味合いで茹で鶏を注文。ソースがねぎも選べたんですが、よだれソースにしたことによって結局濃い目の味付けのものになってしまいました。お酒を飲んでるとき、味の濃いものが食べたくなるのは卑弥呼の時代から決まってるので仕方ありません。
肝心のお味はこの茹で鶏、その名の通りしっとりオブザイヤーにノミネート間違いなしです。これぞ麹の力!そしてよだれソースは味の奥深さ、すなわちコクが尋常じゃありません。お酒との相性も抜群で、これで延々と焼酎を飲んでいられそうです。
●Hasuike 680円(税込)

料理とお酒、それぞれの需要と供給が似合っていない状態を打破すべく新たに芋焼酎を注文。Hasuikeというフルーティーさがウリの1杯だそうで、きっとソーダが合うんだろうなと思いつつも、今回はロックでお願いしました。ラベルがかわちい。
ひと口含むとめちゃくちゃ華やか!口の中で思わず転がして抜けていく香りとその余韻を感じたくなるような1杯で、まだ葉桜が残る新緑をイメージさせられました。芋焼酎って本当に面白いな。
●もちとなすの揚げ出し 580円(税込)

揚げ出し大好きマンとしてこちらをスルーするわけにはいきませんでした。こちらに関してはあえて多くを語る必要はないと思います。もちとなすに出汁がしっかりと染みてて旨い、これに尽きます。
今さらですが、こちらのお店は一品の量が結構多めなのも嬉しいポイントですね!
●豚ロースの麹焼き~ヒハツの香り~ 1,280円(税込)

提供された時点で分かる、もう旨い。この圧倒的肉感を見よ…!!!
ロースは脂身が少なくて身も硬いイメージがありますが、麹の力をもってすれば、心配はどこへやらというくらいにしっとりジューシー!そして火入れがパーフェクトですね!ヒハツの程よい辛味と爽やかさが麹が引き出した肉の旨味を更に高め、後味はよりサッパリといただくことができます。
予想以上のボリュームに最初は食べきれるかと思いましたが、ペロリと完食!麹の力、恐るべし…!
知っていれば自慢できるニューオールドな酒場
名古屋は他府県と比べて立ち飲みのお店が少ないと思っていますが、テーブル席で腰を据えて利用もできる二刀流酒場でした。麹という特徴を持った料理、それに合うお酒はもちろんですが、立ち飲みでありながらも長居したくなるような居心地の良さが魅力的。
フラッと立ち寄ることができるニューオールドな雰囲気は知っていると自慢できる一軒だと思います。今夜は「金山オオタニ」で日常の喧騒から少し離れてまったりとお酒を嗜んでみませんか?
INFORMATION
店名:
金山オオタニ
住所:
愛知県名古屋市中区金山5丁目1−17
電話番号:
052-825-8171
営業時間:
17:30〜24:00
一人当たりの予算:
¥3,000〜¥4,000
※記事内の情報は記事執筆時点のものです。正確な情報とは異なる可能性がございますので、最新の情報は直接店舗にお問い合わせください。















