名駅｜旅行や出張で名古屋へ来られた方も、常連さんも楽しく集う「高架下の居酒屋」

カウンターに並ぶ大皿のおばんざいと日本酒はどの銘柄も一合550円！食べてよし！呑んでよし！名駅の老舗居酒屋「かぶと」

1964年、東海道新幹線「東京ー新大阪」が開業したその年、名古屋駅新幹線高架下に「かぶと」さんも開業されました。（新幹線と同い年）

新幹線開業の瞬間に立ち会った「かぶと」さんですが、今では名駅周辺、リニア中央新幹線を迎えるための工事が進み「リニア開業の瞬間」にも立ち会うかもしれないというのです。

昭和、平成、令和と変貌する「名駅」を見守り、美味しいお酒と美味しい料理を旅人たちに提供し続けて来られた大将と奥さん。

僕自身、何十年も前から通っていて、他県から来られたお客さんにも自信を持ってお薦めしています。

高架下で駅を行き交う人たちを見守ってきた老舗居酒屋

新幹線太閤通口を出て新幹線高架下をそのまま南へ進むと、信号機のある交差点に当たります。
「食べ処・呑み処 」赤い看板と白い暖簾に「こっちへおいで」と誘われますよ。（笑）

「新幹線の高架下なんてうるさくないかな？」
「ちゃんと会話できるかな？」
「大きな駅の側だから飲み代、高くないかな？」
他県の客人は心配されますが、その心配は杞憂に終わります。

暖簾をくぐると「いらっしゃい！」年配のご夫婦が出迎えてくれます。
V字型の木製カウンター、その向こうに調理場。上手にレイアウトされた店内は、圧迫感を感じさせません。
騒音もほとんどなく快適に呑めますよ。

カウンターに並ぶ「おばんざい」もよし「定番メニュー」もよし

近所には名古屋の台所「柳橋中央市場」もあり、都会の真ん中でも新鮮な魚が手に入ります。

「柳橋中央市場」について
明治の後期、この地域に自然発生的に生まれた万物問屋をまとめた形で開設されたのが柳橋中央市場の始まりとされます。「活魚と共に百年」という言葉に象徴され、およそ一世紀に渡る歴史を有します。現在、名古屋駅前の4.000坪に約300店舗を擁し、全国でも珍しく都心部一等地に立地し、全国最大級の規模を誇る民間中央市場として知られています。（名古屋駅前柳橋中央市場マルナカ食品センターさまホームページより引用）

●お刺盛盛り合わせ 800円（税込）

1つひとつの刺身のカットが大きいです。
ほぼ立方体に切られた鮪。新鮮だからモチモチしています。

なんと美しい白身でしょう！透き通っています。淡白なのに甘みがありプリプリ食感が堪らない鯛。
こちらもカットが大きめです。

●左：筑前煮（時価）
●右：イカと里芋の炊き合わせ（時価）

筑前煮
ニンジン、シイタケ、レンコン、ゴボウ、タケノコを、特製の出汁、砂糖、醤油、酒、塩、味醂で味付。長時間弱火でコトコト煮込みます。蓮根やゴボウ、根菜類のシャキシャキ感と噛んだ時に広がる出汁の風味がたまりません。

イカと里芋の炊き合わせ
ホクホクでねっとり食感のサトイモと旨味を含んだ柔らかいイカの炊き合わせは、日本酒にも熱々の白いご飯にもピッタリですね。売り切れ必至なので早めのオーダーがおすすめです。

●出し巻玉子（時価）

優しいお出汁の効いた出汁巻玉子。甘くない出汁巻を好む方もいらっしゃいますが、こちらの出汁巻は、出汁の風味と甘さが絶妙なバランスですよ。噛んだ時の食感も柔らか過ぎず固過ぎずちょうど良いです。（卵料理って深いですよねぇ）

1本売りのほか、食べたい量を切り分けて貰えます。

おばんざいの「時価」は、高級寿司店のそれとは違い、数百円ほどです。
お会計が心配な方は、例えば「2人で5,000円でやって」「7,000円でストップして」など、最初に大将にお願いしておくと安心して呑めますね。

定番メニューももちろん旨い！

●ネギマ/2本 500円（税込）

「2本で500円は高くない？」と思われますが、実物は大きく、むしろお得感さえあります。

「カモネギ」ならぬ「ブタネギ」。豚肉の脂の甘みと軽く焦げたネギの風味…。ここは日本酒ではなくビールですね。

●アスパラ肉巻き揚げ 650円（税込）

胡椒を効かせたスッキリでパンチのある味付。豚肉とアスパラ食感が最高です。こちらもかなりの人気料理でオーダー率高めです。

●天麩羅盛り合わせ 980円（税込）

仕入れの状況によって日替わりですが、本日はホタテ、コチ、シソ、エビ、ナス。
揚げたての天ぷらは、しつこさがまったくなく、サクサク食感の衣と新鮮な具材が絶妙の温度で調理されています。

ホタテにはほとんど衣が付いておらず、ホタテそのものの食感が残っています。揚げたことでより一層旨味が凝縮され濃い味になっています。

さすが大将！

ナスも素材の良さを残しつつ、薄い衣で揚げられています。紫色が美しい。

さすが大将！

●鉄火巻き 900円（税込）

こちらも人気メニュー。昔はもっと無造作な感じで巻かれていて、マグロの赤身が大きくはみ出たビジュアルに圧倒されましたが、最近はちょっと御上品な感じ…。それでも赤身は大きい方だと思います。「鉄火巻き」の他「江戸前握り」など大将の握る寿司は旨いと評判です。

日本名門酒会加盟 90社「どの酒飲んでも一合 550円！」

●三千盛/一合 550円（税込）

大将の厳選セレクトは、全国の地酒を多数取り揃えてます。
どの酒飲んでも一合550円！
一合といっても升にこぼしてくれるので、実質１.５合くらいかな…。
本日は「三千盛」（みちざかり）。岐阜県多治見市のお酒ですね。超辛口といわれていますが、あとを引かないスッキリとした味わいでグイグイいけます。
「酒も肴も旨かった」と客人も満足されたようです。

高度経済成長、バブル期、リーマンショック、コロナウィルス…。
時代の移ろいをすべて見守ってきた「かぶと」さん。

旅行や出張で名古屋へ来られた方も、入店後すぐに馴染める温かい雰囲気のお店です。
午後4時開店（明るい内から呑めます！）仕事帰りに1杯いかがですか？

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